ムッときた…9回の絶好機 井口にバント指示

[ 2009年6月3日 06:00 ]

<ロ・巨>9回、無死一、二塁、好機に捕前併殺打に倒れた井口

 【ロッテ0-0巨人】バレンタイン監督はベンチ入りの野手全員を使い切り、延長12回2死一塁では投手の小林宏を50メートル5秒9の俊足を買って代走に起用。勝利への執念を見せたが、今後の戦いに影響を及ぼしかねないシーンがあった。

 9回無死一、二塁のサヨナラ機で4番・井口。初球を空振りすると2球目の前に三塁コーチャーにわざわざサインを確認した。想定外のサインだったのだろう。2球目をバントしたが、ファウルとなり、結局は強攻して捕ゴロ併殺に倒れた。
 指揮官は「井口はバントも上手。1死二、三塁なら勝つチャンスも広がる」と説明。昨年までの“つなぎの4番”サブローらには同様のサインを出したことはある。だが、今季サヨナラ弾2本と勝負強さを見せつけてきた井口には、オープン戦から一度もバントのサインはなかった。
 ベンチに戻ってきた井口は表情を曇らせた。平静さを保てなかったのは容易に想像がつく。これまでどんな時も報道陣に対応してきたが、試合後は普段とは別の通路から無言で帰宅した。新チームリーダーとの信頼関係が崩れないかの不安を残した。

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2009年6月3日のニュース