延長で勝てない巨人 66年ぶりの0-0ドロー

[ 2009年6月3日 06:00 ]

<ロ・巨>ロッテと引き分け、クルーン(右から2番目)らナインを出迎える巨人・原監督

 【巨人0-0ロッテ】原監督は3試合連続の延長戦を戦い終えたナインを、グラウンドで出迎えた。ベンチ裏の会見場。淡々と試合を振り返る指揮官の声のトーンは、思いのほか明るかった。

 「よく投手陣が頑張った。でもこっちも0点だから勝てませんね」
 5月16日の広島戦(マツダ)に続き、43年以来66年ぶりとなるシーズン2度目の延長12回スコアレスドロー。先発の高橋尚が9回を5安打で抑えたが、打線がわずか4安打で援護できなかった。原監督は「1本が出ない。勝負の部分においてこのところ課題を残している」と苦言を呈したが、相手の好守に何度も阻まれるシーンがあった。
 4回無死一塁。小笠原が放った打球は、中前に抜けたかと思われたが遊撃手が二塁ベース後方を守っていた。三塁手が二塁ベースカバーに入るほど、極端な小笠原シフトでチャンスを逃した。8回2死満塁でも同じような打球が遊撃手の正面を突いた。ロッテ内野陣はセの5球団よりも極端な守備陣形を敷いた。小笠原は「(シフトは)驚くことではない。気にしてもしようがないので。普通の場所に飛んだら安打になることもあるんだし」とそっけなかったが、指揮官は「研究しているなと思った」と相手のワナにはまったことを嘆いた。
 4投手の踏ん張りで何とか引き分けた。伊原ヘッドコーチは「投手と野手は持ちつ持たれつだから。打線が下降気味というか、このところは野手がね…」と打撃陣に奮起を促した。延長戦は今季7度目でいまだに勝ち試合はない。原監督は「技術もさることながら、何かほかに感じることがあれば付け加えてほしい」と語気を強めた。

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2009年6月3日のニュース