東浜「投球より注目の中でどう生活しているか聞きたい」

[ 2009年6月3日 07:26 ]

 東都大学野球春季リーグで一躍時の人になった亜大の1年生投手、東浜巨がルーキーシーズンを終えた。デビュー戦から3試合連続完封勝利を挙げるなど新エースとしてチームを引っ張り、ベストナインに選ばれた。だがチームは優勝を逃し「すべてに対して満足していない」と冷静に4勝1敗の今季を総括した。

 昨春の選抜高校大会で沖縄・沖縄尚学を優勝に導いた右腕のデビューは、今季2カード目の中大1回戦。「言葉ではなく態度で」生田勉監督に訴え続け、もらった先発マウンドで5安打完封してみせた。
 地元の沖縄県うるま市を離れ、那覇市の高校へ。親元を離れて長い一人っ子の趣味は「寝ること。ほかにこれといって…」。だが、野球に関しては、はっきりした意志を持つ。プロではなく大学進学を選んだのも「まだプロに通用する実力がない」という自己評価が大きな理由だった。
 「何か新しいスターが出てきたんだろう?」とは早大の応武篤良監督だ。日本代表のヘッドコーチを務める7月の日米大学選手権を踏まえて注視していたという。東浜は早大の3年生エース斎藤佑樹とともに代表メンバー入りする可能性がある。「もし一緒になったら、ピッチングよりも、注目される中でどう生活しているかを聞いてみたい」と笑った。
 大学4年間での目標をリーグ最多勝に置く。「通算41勝の記録に、できるだけ近づきたい」。日に焼けた小顔の表情は真剣で、希望に満ちていた。

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2009年6月3日のニュース