負の連鎖 虎ヤバイ…あと一歩も及ばず

[ 2008年9月20日 06:00 ]

<巨・神>2回2死一塁、坂本の打球に金本がフェンス際でジャンプするも及ばず三塁打に

 【阪神4―6巨人】届かない。そして最後は突き放された。首位決戦第1Rで痛恨の黒星。阪神の岡田監督は「一番打たれていないバッターになあ…」と、ため息とともに東京ドームを後にした。聞こえる。わずか2ゲーム差。すぐ背後に迫った巨人の足音が、いよいよ耳に届いてきた。

 まず誤算は安藤だ。開幕投手にしてチーム勝ち頭。期待を一身に背負ったマウンドだったが、今季22度目の先発で初めて5回を持たず4回3失点で降板した。「何を言っても言い訳。申し訳ない」。伏兵に2度の痛打を食らった。2回2死一塁。今季ここまで12打数1安打に抑えていた坂本に131キロフォークを拾われ、打球はジャンプした左翼・金本のグラブをかすめるフェンス直撃の三塁打。4回には2死無走者から連続四球、そして再び坂本に146キロ直球を左中間に運ばれた。
 誤算は続く。6回に関本、林威助(リン・ウェイツゥ)の連打で1点差。さあこれから、と思った矢先、追い上げムードをウィリアムスがぶち壊した。7回2死二塁。小笠原を打席に迎えて登板も、左中間への2ランを被弾した。左腕はこの試合まで、今季の巨人戦は5回7失点。それでも岡田監督は「あそこで他に誰を投げさせんねん」と話したが、目算はもろくも崩れ去った。
 9回、1死一塁で代打・桧山が放った打球は中堅フェンス手前で失速。追えども届かず。この日を象徴するようなシーンに、敵地に乗り込んだ阪神ファンからは一斉にため息が漏れた。残りは16試合。逃げる虎がいよいよ追い詰められた。

 ≪今岡5号も空砲…≫今岡が意地の一発を放った。3点差とされた直後の8回、越智から右翼へ5号ソロ。6回の左越え二塁打と合わせ2安打の活躍だったが、「この時期は(負ければ)コメントしようがない。またあした、みんなで頑張ります」と試合後は言葉少なだった。4、5番が無安打の中、6回には関本、林威助(リン・ウェイツゥ)が連続適時打。広沢打撃コーチは「気持ちではみんな負けていなかった」と話した。

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2008年9月20日のニュース