マエケン4安打完封!「超気持ちいい」

[ 2008年9月20日 19:25 ]

5回、代打立浪を併殺に打ち取りガッツポーズする広島・前田健

 【広島10-0中日】弱冠20歳でエースナンバー「18」を背負うだけのことはある。広島の前田健は大一番にもまったく動じなかった。わずか4安打、プロ初完封で7勝目。しかも無四球だ。2万9000人の大観衆を前に、お立ち台に上がった若武者は「超気持ちいい、です」。水泳の北島康介の決めぜりふを少し照れながら言った。

 中日戦は過去2試合に先発し、いずれも打ち込まれていた。そこで「打たれにいく、くらいの気持ちで開き直った」。腕を振り、右打者の外角低めへ速球、スライダーを決める。四、五回のピンチを脱し「乗っていけた」。終盤は「お立ち台で何を言おうかな」と考えるほど余裕があった。

 天性の柔軟性が、独特の球の切れを生み出す下地になっている。石井トレーナーは「肩甲骨の可動域は別格。どの関節にしても、見たことがないほど軟らかい」。スタミナも驚異的。練習のポール間走は、投手陣で1人だけタイムがきつめに設定されているほどだ。
 同じ若手先発陣の「篠田さん、斉藤さんの好投が刺激になっている」と前田健。チームは2005年5月3日以来の貯金2で、中日に2ゲーム差をつけた。クライマックスシリーズ(CS)進出の夢が、実現に近づいている。

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2008年9月20日のニュース