延長サヨナラ！福留カブス地区優勝“王手”

　【カブス７―６ブルワーズ】カブスが劇勝で地区優勝マジックを２とした。１８日（日本時間１９日）の２位ブルワーズとの直接対決で、４点を追う９回２死から同点に追いつき、延長１２回にサヨナラ勝ち。１９日のカージナルス戦に勝ち、ブルワーズが敗れれば、地区連覇が決まる。福留孝介外野手（３１）は６試合ぶりにスタメン出場し無安打に終わるも、１年目での“美酒”はもう目前だ。

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　これが王者の底力だ。４万６７８人の観衆のほとんどが勝利をあきらめていたに違いない。４点を追う９回も２死無走者。しかし、ここから連打で１点を返し、なおも一、三塁から新人王候補のソトが左中間へ起死回生の同点３ランを放った。「最後のアウトまで何が起こるか分からないのが野球の素晴らしさ」とピネラ監督。最後は延長１２回２死二、三塁から、主砲リーが中前にサヨナラ打を放ち、優勝マジックはついに２となった。
　２位ブ軍との直接対決に２勝１敗と勝ち越し。歓喜の輪の中で福留も久々の充実感に浸っていた。打撃不振により、出場機会がめっきり減っていたが、８番・右翼で６試合ぶりに先発出場。結果は３打数無安打１四球で、１０回からベンチに下がったが「自分の感覚を戻す上ではいい打席だった。今後につながる」。打席で生きた球を見られたのは大きな収穫だった。
　１９日に本拠地でのカージナルス戦で勝ち、ブ軍がレッズに敗れれば、２年連続の地区優勝が決まる。シャンパンファイトの詳細は未定。カブスはデーゲームのため勝った場合、球場周辺の治安の問題もあり、ナインはシカゴ市内の別の場所に集まりナイターで行われるブ軍戦の行方を見届けるプランが浮上している。
　打率が今季最低の・２５８まで下がった福留にとっては試練の９月となっている。歓喜の瞬間はすぐそこに迫っているが「そこで気持ちが切れちゃうと逆に怖い。目標はもう少し先にあると思うんで」と言った。あくまでも目指すは球団１００年ぶりの世界一だ。