40歳1カ月!アニキ最年長400号!

[ 2008年5月14日 06:00 ]

<広・神>9回、金本は右越えに通算400号となる2ランホーマーを放つ

 【阪神3-9広島】8点差を追う9回。そして猛烈な雨。それでも阪神・金本の集中力は、普段とまるで変わらなかった。1死一塁から広島・横山の初球、138キロ直球を右中間スタンドに運ぶ。6号2ランは史上15人目の通算400号。40歳1カ月、プロ野球史上最年長での達成だ。

 「意識してなかった。狙っていないよ」。そう話した鉄人は「でも、富山のファンも期待してくれとったから」と付け加えた。勝敗がほぼ決した中で、スタンドからの「400号!400号!」の大合唱で迎えられた打席。これまで実に32球場でアーチを放ち、富山では06年6月28日の広島戦以来の一発。千両役者は地方球場にサプライズと思い出をプレゼントした。

 「おい、オレ、ハゲてへんやろな」。7日の巨人戦(東京ドーム)で頭部に死球。ベンチに戻った主砲は、あまりの重苦しい雰囲気に自ら冗談を口にした。体は決して万全ではない。昨秋に手術した左ひざにかかる負担は「想像以上だった」。護摩行で精神を鍛えてもらい、心の師と仰ぐ鹿児島・最福寺の池口恵観法主には「状態が上がらないんです」と思わず漏らした。そんな中で4月12日の横浜戦(横浜)で達成した2000安打、そして400号だった。

 「こういう展開やから打たんと思っとってんけど。でも通過点と思うし、まだまだこれから打てると思うしな」と岡田監督。試合は完敗。金本は表情を変えず、口数少なく球場を後にした。変わらぬこの姿勢が、これからも鉄人を支えていく。

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2008年5月14日のニュース