岩村2安打!レイズ5連勝で首位に0.5差

[ 2008年5月14日 06:00 ]

ヤンキースに快勝し5連勝、チームメートとタッチを交わすレイズの岩村(右から3人目)

 【レイズ7-1ヤンキース】この強さはどうやら本物だ。弱小球団だったはずのレイズの勢いが止まらない。12日(日本時間13日)、ヤンキースを7―1と投打で圧倒して破竹の5連勝。岩村明憲内野手(29)は適時打を含む5打数2安打で勝利に貢献。連続試合安打を10に伸ばした。本拠地10連勝、貯金6はともに球団記録を更新し、地区首位のレッドソックスとは0・5ゲーム差の2位まで詰め寄った。

 これが勢いの差か。強い打球が野手の正面を突くヤンキースに対し、レイズは緩い打球がことごとく野手の間に落ちた。

 「今の勢いはヤンキースより上。自信を持って野球ができている」

 岩村が胸を張った。リードオフマンは4回、打者一巡の猛攻を締める右前適時打で10試合連続安打。苦手にしていた左腕ペティットからの安打に「1、2打席目と同じ内角低めでやられて、そこでも絶対に内に来ると思った。普段は読みで打つタイプではないんだけど」。8回も右前打で3試合連続のマルチ安打、この5連勝中は24打数10安打の打率・417。開幕直後の不振がウソのようにチームをけん引する。

 98年に創設以降10年で地区最下位9度の“お荷物球団”。昨季も首位レッドソックスに30ゲーム差つけられて最下位に沈んだ。それがどうだ。本拠地10連勝、貯金6はいずれも球団記録を更新。首位争いを演じている。快進撃の最大の原動力は若い投手陣だ。5連勝中は26歳のシールズと24歳のカズミアーが2戦連続完封。この日も24歳のガーザが7回を5安打無失点に抑えた。レイズで6年目の指名打者・ゴームズは「打線が3、4点取れば勝てるとは、これまでなら考えたこともなかった」と話す。先発投手が6回を3失点以内に抑えるクオリティースタート(QS)は、首位レッドソックスと同じ21試合。投手陣が試合をつくり、打線が援護。小差での勝利を呼んでいる。

 何よりも地区内での強さが期待を抱かせる。強豪ぞろいのア・リーグ東地区同士の対戦は16勝11敗と5球団で唯一の勝ち越し。年俸総額5倍以上のヤ軍など巨大戦力を相手に堂々の戦いっぷりを見せている。「今の時点の成績は正直、どうでもいい」と岩村。悲願のプレーオフ進出へ、今季のレイズはひと味違う。

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2008年5月14日のニュース