令和の“牛若丸”藤ノ川 幕内最年少21歳初挑戦で初金星「獲れて良かった」

[ 2026年3月11日 04:30 ]

大相撲春場所3日目 ( 2026年3月10日    エディオンアリーナ大阪 )

<大相撲春場所3日目>のど輪で大の里(右)をのけぞらせる藤ノ川(撮影・長嶋 久樹)
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 幕内最年少21歳の藤ノ川が横綱・大の里を撃破し、横綱初挑戦で初金星を挙げた。持ち前の俊敏な動きで自身より63キロ重い相手を翻弄(ほんろう)。初土俵から20場所目の金星は歴代10位のスピード記録となった。大の里はこの日も精彩を欠いて初日から3連敗と休場の危機。横綱・豊昇龍は義ノ富士を逆転の首投げで退けて3連勝。2日目に土がついた綱獲りの大関・安青錦は若隆景を押し出し、2勝目を挙げた。

 館内に響き渡る地元ファンの大歓声を受け、令和に降臨した「牛若丸」が躍動した。1メートル77、121キロの小柄な体を目いっぱい使って1メートル92、184キロの大の里を翻弄する。右喉輪、左はおっつけ。相手が前がかりになった瞬間を逃さず、後ろに跳ぶように引き巨体を前のめりにさせた。その瞬間、勢い余って腕を振り上げるように喜びを表現。「ガッツポーズではないですよ」と周囲を笑わせ「金星は獲りたいと思っていたが、初日が出ていなかった。楽になりました」と笑顔を爆発させた。

 今場所は自己最高位、上位総当たりの東2枚目に躍進。「横綱と当たるのを楽しみにしていた。ワクワク感しかなかった」と明かす。場所前には大の里側から誘われて二所ノ関部屋へ出稽古。大の里と2勝8敗だったが「当たる感覚とか圧力とかが分かった」と勝利へのイメージをインプットしていた。

 昨年名古屋場所の入幕を機に「今牛若丸」と呼ばれた先代伊勢ノ海親方(元関脇・藤ノ川)の四股名を継承した。部屋伝統の四股名だけに背負うものは大きいが、藤ノ川としては先代師匠が挙げた1970年秋場所3日目の北の富士戦以来の金星。「親父も(金星は)なかったので自分が獲れて良かったです」と日頃からアドバイスをくれる父の甲山親方(元幕内・大碇)に恩返しの勝利を届けた。

 大きな相手にもひるまず常に真っ向勝負を貫くスタイル。かつて八角理事長(元横綱・北勝海)が「私もファンです」と評価した「令和の牛若丸」の足取りはとても軽やかだった。

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