【高校ラグビー】早実 1回戦に登場!鍛え上げた肉体と「他喜力」で夢舞台へ 原動力は「誰かのために」

[ 2025年12月27日 04:36 ]

早実ラグビー部のストレングスコーチを務める森下茂氏(左)とアスレティックトレーナーの小出敦也氏
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 第105回全国高校ラグビー大会は、27日に大阪府東大阪市の花園ラグビー場で開幕する。記念大会のため、従来の51代表に埼玉、千葉、神奈川、愛知、福岡からも第2代表を加えた全56校が出場。2大会ぶり9度目の出場となる早実(東京)は、1回戦で前回大会8強の石見智翠館(島根)と対戦する。創部68年目で初めての花園切符をつかんだ慶応志木(埼玉)は1回戦で青森山田と対戦。早慶の附属・系属校が同時に出場するのは97年ぶりで、聖地・花園では初めての“競演”となる。

 早実が初めて当大会に出場したのは1925年度の第9回大会。大正末期から昭和初期にかけて計5度出場した古い歴史を持つ。その後は東京都大会上位の常連ではあったものの長らく全国の舞台から遠ざかった。2018年度に82季ぶりの出場を果たして“古豪復活”。今大会で令和に入って3度目の出場となった。卒業生のPR千葉太一(31=BR東京)やFL相良昌彦(24=東京SG)、FB小泉怜史(25=相模原)といったリーグワンで活躍する選手も輩出した伝統校が、近年また進化を遂げている。

 早実の躍進を支えている一つに、ストレングスコーチとアスレティックトレーナーの存在が挙げられる。日本トレーニング指導者協会認定の上級指導者資格を持つ森下茂氏がラグビー部専属ストレングスコーチを務め、週2回ウエートトレーニングを指導している。選手36人の少数精鋭。一般入学や中等部出身者もスポーツ推薦組に劣らない肉体を作り上げてきた。PR西宗佑(1年)はベンチプレス142キロ、スクワット200キロを挙げる怪力。森下氏は「ストレングストレーニングの大切さは部内に定着している。みんな楽しんで一生懸命やっている」と評価した。

 また、バスケットボール男子日本代表やNBAのチームでトレーナーを務めた経験を持つ小出敦也氏が学校専属のアスレティックトレーナーとして常駐している。練習や試合でのケガを未然に防いだり、ケガした選手のリハビリメニューを組んで少しでも早く競技復帰できるようサポートしている。少人数のため、負傷離脱者は一人も出さずに大舞台を戦い抜きたい。瞬発力や体幹を中心に鍛え上げた肉体と、万全のサポート体制がそれを可能にしている。

 チームの中心を担う3年生は、FB河村和樹主将ら8人。例年に比べて少ない学年だが「その分、一人一人の自覚が強い」という。夏合宿ではレベルアップするために必要なことを考えて話し合い「目標と目的」を使い分けてそれぞれ決めることとなった。「目標」は花園出場といった具体性のあるもので、「目的」はその先にある本質の部分。「何のためにラグビーやっているか」を3年生と2年生の首脳陣で話し合った結果「人に勇気を与えること」を目的に定めた。

 掲げた言葉は「他喜力(たきりょく)」。他人を喜ばせるために頑張る力という意味の造語で、河村主将は「家族や友達、先生、誰かのためと思った方が踏ん張りどころで火事場の馬鹿力を発揮できる」と説明した。この考え方は、他を敬し、己を敬し、事物を敬すという意味の校訓「三敬主義」にも通じている。早実の1回戦は第1グラウンドで行われ、校長先生を始めとする大勢の学校関係者が応援に駆けつける予定だ。また、翌28日にはサッカー部が全国高校選手権の初戦に臨むため、勝って良いバトンをつなぎたいところ。支えてくれる人、応援してくれる人、そして友達のために。「他喜力」で花園の舞台に挑んでいく。

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