史上初の「関西決戦」は真の学生アメフト王者を決める大一番 立命大と関学大の決定的な「違い」とは

[ 2025年12月10日 07:00 ]

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 【Road to 甲子園ボウル】12月の陽光が激闘を勝ち抜いた両雄を祝福していた。1日の甲子園ボウル記者会見。決戦の地には、史上初めて関西の2校が顔をそろえた。連覇を狙う立命大も、2年ぶりの関学大も、学生日本一を争う舞台の常連。緊張感の中にも、勝手を知ったる落ち着きがあった。

 立命大が1994年にリーグ初優勝して以来、「関立」は常にライバルとして頂点を競ってきた。ただ、フットボールへのアプローチはまるで違う。関学大・大村和輝監督の比較が興味深い。

 「アメフトには二つの面白さがあって、一つはアメフトのプレーを楽しむこと。もう一つはプレーを突き詰めること。深掘りして、プレーに向き合えば向き合うほど面白い。関学大は後者を大事にしてきたので、安定した成績を残せている部分がある。立命さんは前者のウェートが高いのではないかと思う」

 初Vに前後して、立命大は他校に先駆けてスポーツ推薦を導入。タレント集団の「個」が90年代の関西学生リーグを席巻した。個人の能力で劣るなら、一つのプレーを深化させ、頭を使い、戦術で上回るしかない。関学大の強さは「弱者の論理」がスタートだった。

 立命大の高橋健太郎監督は「チーム作りで、関学大のやり方をマネしたところで追いつけない」としたうえで、「うちの強みはノリと勢い。甲子園でも我々の土俵で戦うしかない」と誓った。チームカラーやスタイルが180度違い、それぞれの頂に立つ両校の激突は「最強」を決めるにふさわしい。

 思えば、「本当に強い王者を決める」を理由に、全日本選手権の東日本と西日本の聖域撤廃に踏み切ったのが2年前。甲子園ボウルで、関西勢が関東勢を圧倒する状況が続いたための措置だった。2年目で実現した「関西対決」は一つの目的達成とはいえ、それを危惧する声もある。準決勝で敗れた早大・荒木延祥ヘッドコーチは「甲子園で関西対決とかやっていると、このスポーツに未来はない」と立命大戦直前の取材で訴えていた。「西高東低」の勢力地図が競技のマイナー化につながることへの不安は隠せない。

 新たに「ファミリーマート杯」の冠がつき、80回の区切りを迎える大会。キックオフのホイッスルは、フィールド上の両雄のためだけのものではない。関東勢の復権、躍進を狙う第三勢力の聖地登場を信じて鳴る。 (堀田 和昭) =終わり=

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