ティンバースポーツを支える“木の番人” 大興奮の舞台の裏で…ウッドマネジャーの持つ矜持

[ 2025年11月17日 10:30 ]

“木の番人”ウッドマネジャーのダーン・ヤンセン氏
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 木を切り、削り、叩き割る――豪快な競技として知られるティンバースポーツ。その舞台裏には競技の公平性を陰で支える職人がいる。「ウッドマネジャー」と呼ばれ、選手が使用する丸太の選定から競技当日の管理までを一手に担う存在だ。

木片が舞い、歓声がとどろく“木こりの格闘技” 体感した迫力と興奮

 「ウッドマネジャーの最大の使命は、すべての競技者にとってフェアになるような、同じクオリティーの木材を提供すること」。そう話すのはティンバースポーツ・シリーズでその重責を担うダーン・ヤンセン氏。木は自然の産物であり、一本として同じものはない。その中で、競技に使用する丸太の硬さ、太さ、水分量を見極め、競技ごとに均等な条件に仕上げる。

 木は生き物だけに産地や伐採時期、保管の仕方によって膨張したり収縮したりするという。そのためにも、保管する倉庫では日光を遮断し、プラスチックのカバーを覆うことで湿度をコントロールするなどきちんと保管し、常に状態を見極める。対戦する両チームで使う木材は常に同じ状態になるよう準備。仮に片方のチームの木材が使用に耐えない場合は公平性を保つために、もう片方も使用しないという厳格なルールを敷いている。

 「公平な試合を作るためには、細心の注意が必要なんです」。選手が斧やのこぎり、チェーンソーを使って豪快な一撃を見せる中、その裏では職人たちが木材の細かな違いを排除する作業を積み重ねているのだ。

 近年の地球温暖化や異常気象で木の供給にも影響があるという。そんな中でも競技の魅力を守るために木材と向き合う。「この仕事は森や木、競技についてすべて知っている必要がある。簡単になれるものではない」とヤンセン氏。幼少期から約20年木に触れてきたからこその誇りもある。華やかなステージの裏側で…ティンバースポーツの“木の番人”の存在があってこそ世界最高峰の戦いは成立している。

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