ミレニアム世代にまた新星!稲垣那奈子 早大出身選手で初V 腰痛苦しみ勉学のため大学進学 プロ2年目で

[ 2025年6月2日 04:30 ]

女子ゴルフツアー リゾートトラスト・レディース最終日 ( 2025年6月1日    徳島県 グランディ鳴門GC36(6585ヤード、パー72) )

<リゾートトラストレディス最終日>優勝した稲垣那奈子は山口すず夏(右)、高木優奈に祝福され涙(撮影・井垣 忠夫)
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 首位から出た稲垣那奈子(24=三菱電機)が2バーディー、3ボギーの73で回り、通算7アンダーで初優勝を飾った。早大卒の選手としてもツアー初V。23年にプロテストに合格し、ツアー出場14試合目で悲願を達成した。4勝目を狙った神谷そら(22=郵船ロジスティクス)は1打及ばず、通算6アンダーで2位に終わった。

 連日の強風の中、稲垣が最後まで耐えた。5番パー5では4メートルのバーディーパットを沈めて単独首位に浮上したが、その後の6、7番で連続ボギーで首位から陥落。それでも9番で2打目を大きく右に外したものの、見事なリカバリーでパーで乗り切った。後半12番ではグリーン右のカラーから6メートルをねじ込み、最後は順位を守り抜いた。

 最終18番のウイニングパットを入れた瞬間は「優勝しちゃった」と実感が湧かなかったというが、歓喜の瞬間を見守ってくれた幼なじみの山口すず夏や練習ラウンドを一緒に回る渡辺彩香らと抱き合うと、自然と涙があふれた。

 「これまでのゴルフ人生、いろいろなことがありましたが、全てが糧になって間違っていなかった」

 10歳でゴルフを始め、力をつけた。女子の有望株の多くは高校を出てプロとなる。稲垣も母からプロテスト挑戦を勧められたが、腰痛に悩まされた経験から「体のことを勉強したい」と早大のスポーツ科学部に進学。卒論は腰痛について書き、当時の学びが今も役立っているという。

 オフには中日・涌井秀章の自主トレに参加。涌井の西武時代のトレーニングコーチで、同じ練習場を使用する大迫幸一氏に直談判して実現した。「毎日立つのがやっと」というほどシャトルランや坂道ダッシュなどで走り込み、肉体を改造。長く球界で活躍する涌井からは「常に追い込む姿勢を見ると、アスリートの中のアスリート」と、大きな刺激を受けた。

 00年生まれで古江彩佳や吉田優利らと同じミレニアム世代。早くから活躍する同世代に対して焦りはなく「雲の上の存在」だったというが、プロ2年目で優勝をつかみ取り、肩を並べた。「正直これは凄く早かった」。自身もびっくりの初V。将来的な目標に海外ツアー挑戦を掲げる稲垣は、これからも自らの選択で新たな道を切り開いていく。 (松岡 咲季)

【稲垣那奈子はこんな選手】
 ☆生まれとサイズ 2000年(平12)8月24日生まれ、埼玉県川口市出身の24歳。1メートル64。
 ☆ゴルフ歴 10歳から始める。共立女二高から早大。早大ゴルフ部では関東女子学生ゴルフ選手権で優勝。22年はナショナルチームに選抜された。大学卒業後、2度目の挑戦でプロテストに合格。プロ1年目の24年は下部ツアーの大王海運レディースで2位。
 ☆卒業論文 「ゴルファーと腰痛」。他大学のゴルフ部にも協力を募り、約400人にアンケートを実施した。
 ☆涌井塾 中日・涌井秀章の自主トレに3年連続で参加。中日・根尾昂、巨人・横川凱、DeNA・小園健太らとトレーニングを行った。
 ☆名前の由来 姓名判断で「最後は大成する」という思いが込められる。

 ▽大卒女子プロゴルファー 早大卒の女子選手は稲垣のほかに96、97年日本女子アマを連覇してプロ転向した中島真弓、下部ツアー2勝の小野祐夢(通信制)がいる。慶大卒には伊藤佳子、法大卒には綾田紘子がいる。ツアー通算7勝の佐伯三貴は東北福祉大卒。2勝の河本結は日体大卒。岩井明愛、千怜姉妹は武蔵丘短大卒。通信制の日本ウェルネススポーツ大には稲見萌寧、吉田優利、西郷真央らが在籍した。

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