早大サークル出身の小林香菜 世界陸上へ大前進 本格練習始めて10カ月「急成長の理由は分かっていない」
大阪国際女子マラソン ( 2025年1月26日 大阪市・ヤンマースタジアム長居発着 )
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9月の世界選手権(東京・国立競技場)選考を兼ねて行われ、早大のランニングサークル出身の小林香菜(23=大塚製薬)が日本歴代10位となる2時間21分19秒で日本人最上位の2位に入った。ラストスパートでパリ五輪6位入賞の鈴木優花(25=第一生命グループ)を逆転する驚異的な粘りを発揮。自己ベストを3分40秒も大幅更新し、参加標準記録を突破した。異色の経歴を持つニューヒロインが夢の世界選手権代表入りに前進した。
小林は何度も右拳を握り、フィニッシュテープになだれ込んだ。勢い余って倒れ込み、ちゃめっ気たっぷりに笑った。「ちょっと実感がなくて…。訳が分からない」。昨年12月に出したばかりの自己ベストを一気に3分40秒も更新。自国開催の世界選手権代表に名乗りを上げた。
圧巻の粘りだった。2時間20分切りのハイペースを刻む第1集団に中間点まで食らいついた。15キロの給水で外国人選手と激しく接触したが「痛みできつさが和らいだ」と振り返る。24キロ付近の苦手な上りで離され後退。それでも必死に足を回し「気がついたら鈴木選手の背中が大きくなっていた」。ラスト800メートルでパリ五輪6位の実力者を追い抜いた。
高校まで無名。「マラソンを楽しく走りたい」という理由で大学では「早稲田ホノルルマラソン完走会」に所属した。ただ週に1度、皇居ラン2周という活動だけでは物足りなく自主的にジョギングを始め、大学2年で初マラソンを経験。トラック、駅伝から鍛え上げる日本陸上界にはない異色の経歴を持つ。
1分間に約220歩。他の有力ランナーより20歩以上も多い超高速ピッチを刻む。2年前の今大会で2時間36分54秒を出して日本人17番目の21位。手応えをつかみ、大学卒業を機に多くの有力企業に売り込んだ。就職活動は難航も、相談に乗ってくれた河野匡監督に「大塚製薬ではダメですか?」と猛アピール。将来性を買われ、入社が決まった。
まだ本格的な練習を始めて10カ月。河野監督は「理解の外にいる経歴」と目を細める。「急成長の理由は自分でも分かっていない」と首をかしげて笑う小林は無限の可能性を感じさせた。 (大和 弘明)
《陸連も驚きの成長》
日本陸連強化委員会の高岡寿成シニアディレクターは小林について「成長曲線が非常に大きな角度で成長している」と驚きを示した。小林が説得力のある結果で世界選手権代表入りに前進し、鈴木はJMCシリーズ第4期のポイントで暫定トップに。選考大会は東京、名古屋ウィメンズと続くが、多くの選手が序盤から積極的に攻めた今大会を引き合いに「今回を上回るタイムを期待したい」と語った。
【小林香菜はこんな選手】
☆生まれとサイズ 2001年(平13)4月4日生まれ、前橋市出身の23歳。名前の由来は「4月生まれなので菜の花から取った」(母・美絵さん)。1メートル54。
☆競技歴 前橋三中2年時に学内駅伝で楽しさを感じて陸上部へ。3年時に3000メートルで全国大会出場、群馬代表で都道府県対抗駅伝出場。マラソンは8度目。
☆秀才 早大本庄に進み、大学では法学部。美絵さんによると、総務省を目指して国家公務員試験を志し、4年まで通塾していた。
☆サークル活動 早大時代は登山サークル「山小屋研究会」に属し、槍ケ岳などに登頂。前回大会はネクストヒロイン枠での出場が決まり「ホノルルマラソン完走会」ながらホノルルマラソン出場を取りやめた。
☆手応え 今冬は米アルバカーキで高地練習。前回大会で日本記録を樹立した前田穂南(天満屋)と同じ30キロの変化走などで鍛えた。
▽マラソン世界選手権選考 女子代表は最大3枠。参加標準記録2時間23分30秒を突破した上で、ポイントで争うジャパンマラソンチャンピオンシップ(JMC)シリーズ第4期(24年3月31日~25年3月)の年間優勝者が内定。また、選考期間内に日本新記録を出し3月9日の名古屋ウィメンズまでに保持した選手も決まる。さらに、選考大会で参加標準記録を突破した選手の中から記録、順位などを総合的に判断して選ばれる。
▽主な異色経歴ランナー 谷川真理はOL時代に皇居ランナーの姿に触発され、24歳からマラソンを始め、29歳で91年東京国際女子マラソンで初優勝。川内優輝は大学卒業後、埼玉県庁に勤務し「公務員ランナー」として活動。19年4月に公務員を退職し、プロに転向した。森井勇磨は実業団を離れ、西京極陸上競技場職員として働きながらトレーニング。24年ボストンマラソンで日本人最高の8位入賞した。
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