【スポーツクライミング】銀メダルの安楽宙斗 始まりは父のダイエット

[ 2024年8月10日 04:05 ]

<パリ五輪 スポーツクライミング男子複合決勝>銀メダルを獲得した安楽(撮影・小海途 良幹)
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 スポーツクライミング男子複合の決勝が行われ、17歳8カ月の安楽宙斗(そらと、17=JSOL)が145.4点で銀メダルを獲得した。21年東京大会から五輪種目に採用されたスポーツクライミングで男子日本勢のメダル獲得は初めて。

 父のダイエットから銀メダリストが生まれた。社会人になって20キロも太った武志さんは「痩せよう」と一念発起。千葉県八千代市の自宅から海浜幕張の会社まで約10キロを足に重りをつけて自転車で往復し、ビルの1階から21階を階段で上った。食事制限もして減量に成功したはいいが、どこか単調な日々。「何か新しいものはないかな」と探し始めると、自宅から徒歩2~3分の場所にクライミングジムがあるのを知った。

 1人で行くのが恥ずかしく、小2だった宙斗を連れて行った。それまでは「(送迎などが)大変そうだったから…」とスポーツをさせてはいなかったが、息子が一気にはまった。「夏休みは毎日のように行っていた」と母・久美子さん。ジムには他の人もいるため、壁から落ちたら交代するのがルールだった。誰よりも登るのが好きな宙斗は、落ちるとすぐに空いている他の壁へと移動。「ずっと登っていた」と武志さんは言う。

 一緒にクライミングを始めた父がずっと憧れていたのが、その道では知らない人がいない東京五輪銅のヤコプ・シューベルト(オーストリア)。今大会は宙斗が銅メダルのレジェンドを上回った。「レジェンドに認識されているだけで感動」と言う武志さんにとって、想像を超える結果となった。

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