セーリング岡田・吉岡組が銀メダル!! 1本のLINEから始まった物語「メダルを獲れる」思い一致

[ 2024年8月8日 19:29 ]

パリ五輪第14日 セーリング ( 2024年8月8日    マルセイユ・アリーナ )

<セーリング混合470級>銀メダルを手に笑顔の(左から)岡田、吉岡(AP)
Photo By AP

 混合470級で、23年世界選手権優勝の岡田奎樹(28=トヨタ自動車東日本)吉岡美帆(33=ベネッセ)組が、銀メダルを獲得した。

 ペア結成のきっかけは、1本のLINE(ライン)だった。東京五輪までは男女別々の種目として行われてきた470級。男女の選手数が史上初めて同数となるパリ大会では、混合種目として実施されることが決まっていた。

 吉田・吉岡組として18年の世界選手権を制し、メダル獲得の可能性がありながら、7位に終わっていた吉岡。当初は3年後への覚悟が固まらなかったが、2週間熟考し、出した答えは「次こそメダルを獲りたいと思った。そうしたら(組むのは)岡田選手だと思った」。思い立ったらすぐ行動。メッセージを送り、神奈川・大船のカフェで話し合った。

 岡田も思っていた。「このチームが一番、金メダルを獲れる」だろうと。結成当初はコミュニケーションをうまく図れず、他国は男性が務めることも多い前方で帆の操作を行うクルーの吉岡のパワー不足を痛感することがあった。それでも徐々に成績が上向き始め、昨年は各大会で目標通りの成績を収められるように。23月の世界選手権は優勝。吉岡は「実力もあるが予想外だった。そこまでできるとは思っていなかった」と振り返るが、五輪へ手応えをつかむ、大きなタイトルとなった。

 日本勢の過去のメダルは2つ。銀1つ、銅1つと頂点には届いていなかったが、日本連盟の宮本貴文強化委員長は4月の内定会見で「88年間、五輪競技をしてきて、金メダル獲得の目標へ最も近づいた状態」と断言した。岡田も「(金メダルは)3回やったら1回取れる。メダルはたぶん、3回やったら2回は獲れる」と確信してマルセイユに乗り込んだ。金メダルには届かなかったが、銀に輝く勲章をつかみ取った。

 ▼混合470級 今大会から男女混合種目として実施。全長4メートル70センチの2人乗りのヨットで、海面に設けられた「マーク」と呼ばれるブイを決められた順序で回りながら順位を競う。舵取りや一番大きな帆の操作を行う「スキッパー」と、体全体を使ってヨットのバランスを取る「クルー」に役割が分かれる。

続きを表示

この記事のフォト

「羽生結弦」特集記事

「テニス」特集記事

スポーツの2024年8月8日のニュース