須崎優衣が涙の銅メダル!悪夢の1回戦負けから34時間…悔し涙を力にパリ1勝 両手を合わせ“ごめん…”
パリ五輪第13日 レスリング ( 2024年8月7日 シャンドマルス・アリーナ )
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女子50キロ級の須崎優衣(25=キッツ)は7日、3位決定戦でオクサナ・リバチ(ウクライナ)を下し、銅メダルを獲得した。連覇を狙ったパリの闘いは思い描いた結果ではなかったが、悔し涙を力に変えて、2大会連続となるメダルをつかんだ。
試合開始直後から高速タックル。攻めて攻めて攻め続けた。相手に攻撃する隙を与えず第1ピリオドを8―0で折り返し。第2ピリオド開始17秒に再びオクサナに襲い掛かった須崎は、あっという間に10ポイントを獲得。魂のこもったパリ最後の闘いでテクニカルスペリオリティー勝ちを収め、意地の銅メダルをつかんだ。
試合を決めた直後、須崎は涙を流しながら両手を胸の前に合わせ、スタンドに何度も何度も頭を下げた。“ごめん”“ありがとう”――。さまざまな思いが詰まった2大会連続のメダル獲得となった。
14年の国際大会デビューから対外国人選手に負けなしの94連勝で迎えたパリ初戦。今回の女子6階級で唯一東京五輪を知り、金メダルを獲得していた須崎が、1回戦で18年アジア大会50キロ級でインド女子初のチャンピオンに輝いたビネシュにまさか、まさかの敗戦。そのビネシュが決勝に進出し敗者復活戦進出が決定した。さらにこの日、そのビネシュが当日計量失格で敗者復活戦が不戦勝扱いとなり、パリ2戦目として迎えた3位決定戦。悪夢から34時間。気持ちを切り替え、心を奮い立たせた意地のパリ1勝を挙げた。
「今まで応援、サポートしてくださった全ての人たちのためにも最低限、メダルを持ち帰りたい」
敗者復活が決まった際に、悔し涙を拭い振り絞った思いをぶつけたパリ五輪2戦目のマット。須崎は静かに闘いを終えた。
東京五輪では女子6階級4階級で金メダルを獲得したが、パリ出場を決めたのは、須崎ただ1人だった。3連覇が懸かっていた金城梨紗子ら、3年前は圧巻のパフォーマンスで頂点に立った選手が、パリの地を踏めない。それほどハイレベルな日本の代表争いで須崎だけが勝ち抜けたのは、現状維持は後退とばかりに、充実した3年間を過ごしてきたからかも知れない。
「コンフォートゾーンを自ら打破して、新しい世界、未知の世界に飛び込むのは勇気がいること。その分、得るものが凄く大きい」と、2年前から海外への単独武者修行を敢行したことが、無敗で2度目の五輪にたどり着いた要因だった。最初に訪問したのは16年リオデジャネイロ五輪で、吉田沙保里を破って金メダルを獲得してヘレン・マルーリス(米国)がいる米国。インスタグラムのダイレクトメッセージで連絡を取り、「練習を一緒にしたいです」とアプローチ。相手の自宅に泊めてもらうなど、初手から懐に飛び込むことで、世界中にレスリング仲間の輪を広げた。
5月には「どうしても五輪前に行っておきたかった」と、ロシアを構成する国の一つであるダゲスタン共和国での合宿を敢行。「なぜレスリングが世界一強く、どんな練習をしているか、どんな考え方、向き合い方をしているか学びたかった」と未知の国に飛び込んだ。練習のかたわら、オフには動物園に足を運んでクマやトラがいる檻の中に入る経験も。精神的にも強くなり、連覇への準備を整えたはずだったが、金メダルをつかむことはできなかった。さまざまな思いが詰まった銅メダル。須崎が見せた最後の意地は、多くの人の心に届いたはずだ。
◇須崎 優衣(すさき・ゆい)1999年(平11)6月30日生まれ、千葉県出身の25歳。東京・安部学院高、早大を経て、22年4月からキッツ所属。早大レスリング部OBの父・康弘さんがコーチを務めていた松戸ジュニアクラブで7歳から開始。高3だった17年の世界選手権で02年の伊調馨以来となる高校生Vを達成。21年東京五輪金メダル。22年にはU23世界選手権も制し、カデ、ジュニア、シニア世界選手権と五輪を合わせた主要5大会を制すグランドスラムを男女通じて世界で初めて達成した。外国勢には14年から無敗を続ける。
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