「俺が主役だ!」戸上隼輔が2勝挙げて男子団体メダル王手 プロレス好き22歳が苦境に燃えた

[ 2024年8月7日 02:17 ]

パリ五輪第12日 卓球 ( 2024年8月6日    パリ南アリーナ )

準々決勝の勝利に貢献した戸上(ロイター)

 卓球男子団体戦の準々決勝が行われ、日本は台湾を3―1で下し準決勝に進出した。戸上隼輔(井村屋グループ)がダブルスを含め2勝を挙げる活躍を見せ、16年リオ銀、21年東京五輪銅に続く3大会連続の表彰台に王手をかけた。

 篠塚大登(愛知工大)とのペアで臨んだ第1試合は序盤から持ち味の攻撃力を発揮。「チームに流れを呼び寄せられるようなプレーをしたい」という思いを体現した。

 第2試合で登場した張本智和(智和企画)は、台湾の林昀儒とのエース対決。先手を取られながらも粘りを発揮し、第2、4ゲームを奪って最終第5ゲームへ。だが、4―1から一気にポイントを重ねられて6―11と逆転を許した。

 嫌な流れの中でも、第3試合の戸上が断ち切った。ダブルスと同様にここでも攻め続け、またもストレート勝ち。プロレス好きで「燃える闘魂」を胸に秘める22歳は、試合前から燃えていたという。

 「昨日は篠塚選手が2点(2勝)取って主役になったけど、今日は僕が2点を取って“俺が主役だ!”とみんなにアピールできたかなと思うので」

 この日の朝に田勢邦史監督からオーダーを伝えられ、シングルスは第3試合で迎えることを知り、気持ちは高ぶった。「1―1で回ってくることも想定していたし(自分が勝って)3―0で勝ちに導くことも想定していた。どちらにしても、2点取ったらこの試合は自分のものになると考えていた」と振り返る。

 エースの敗戦にも動じず2勝を挙げる活躍に、田勢監督は「(戸上は)回り込みも速いし、ボールも速い。初めての五輪の舞台で冷静に自分のやることをやって、長所のフットワークとか力を発揮してくれている。頼もしい」と称賛した。

 第4試合は張本智が汚名返上とばかりに勝ちきり、準決勝へと駒を進めた。リオ大会銀、東京大会銅の日本男子にとって、ここからが本当の戦いになる。

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