琴桜 大関の意地2差守った 8月、山形・尾花沢巡業で父の故郷に凱旋 大関に続く手土産なるか

[ 2024年7月22日 22:37 ]

大相撲名古屋場所9日目 ( 2024年7月22日    ドルフィンズアリーナ )

<大相撲名古屋場所9日目>平戸海(左)を押し出しで下す琴桜(撮影・椎名 航)
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 大関・琴桜(26=佐渡ケ嶽部屋)が小結・平戸海(24=境川部屋)を押し出し、初日からの連勝を9に伸ばした横綱・照ノ富士(32=伊勢ケ浜部屋)との2差を守った。横綱だった祖父のしこ名を継いで2場所目。祖父が大関時代の68年、初優勝した名古屋場所で孫も初優勝を目指す。2敗は琴桜と美ノ海(31=木瀬部屋)の2人になった。

 好調の新三役を土俵下まで押し出した。琴桜得意の右を封じようと、平戸海が低く左前みつを取りにきた。受け身に立たされたが右をねじ込み、すくい投げを打ちながら差し手を返して前へ出た。

 「いつも通り集中して取れた。その日の一番のために準備しています」

 冷静に振り返る琴桜を、土俵下で見守った高田川審判長(元関脇・安芸乃島)は「強い相撲。圧力勝ちだった」と称えた。

 祖父のしこ名を夏場所前に継ぎ、琴桜で臨む初の名古屋場所。その初優勝は大関時代、13勝した68年名古屋場所だった。56年後、孫は同じ大関で全勝の照ノ富士を2差で追う。「優勝争いは考えてない。目の前の相撲を集中して取ることが、つながってくる」と淡々と語った。

 場所後の8月11日、父で師匠・佐渡ケ嶽親方(元関脇・琴ノ若)の故郷・山形県尾花沢市で夏巡業が予定される。同親方によれば昨年8月、琴桜は結城裕市長に「大関として戻る」と約束したという。その公約は春場所ですでに達成した。有言実行の凱旋に、初優勝という手土産が加われば申し分ない。

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