大坂なおみ あと一歩で歴史的勝利逃す「楽しかった」世界1位&全仏2連覇中の女王と2時間57分の熱戦

[ 2024年5月30日 05:40 ]

テニス全仏オープン第4日 ( 2024年5月29日    パリ・ローランギャロス )

試合終了後、シフィオンテク(左)と抱擁する大坂なおみ(AP)
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 女子シングルス2回戦で、世界ランキング134位の大坂なおみ(26=フリー)が世界1位のイガ・シフィオンテク(22=ポーランド)に6―7、6―1、5―7で敗れた。19年大会以来の3回戦進出を逃したが、2連覇中の女王に善戦。今夏のパリ五輪と同会場の赤土コートで精度の高いプレーを見せ、2時間57分の熱戦を演じた。

 歴史的勝利は目前だった。第3セット、5―3で迎えた自身サービスの第9ゲーム。大坂がマッチポイントを握った。日本女子が4大大会で世界ランキング1位を破ったことはない。快挙まであと1ポイント。リターンで振られて放ったバックハンドはネットにかかった。流れを失い、そこから4ゲーム連取されて逆転負け。金星を逃したが「本当に楽しかった。今までの中で最も楽しい試合。素晴らしい雰囲気だった」と笑顔を見せた。

 第1セットをタイブレークの末に落としたが、追う展開になっても集中力は切れなかった。第2セットは開始から4ゲームを連取して圧倒。第3セットも第1ゲームで3度握られたブレークポイントをしのいでキープするなど気持ちの入ったプレーを続けた。総得点は相手の109を上回る114。世界1位を相手に、元世界1位の実力は示した。

 勝利を意識して重要局面で凡ミスが出たのは課題。対するシフィオンテクは追い込まれた場面で出力を上げる勝負強さを見せた。大坂は「彼女が世界1位にいることには理由がある。重要なポイントで本当にいいプレーをする。試合をして学ぶことができた。いい経験になった」と振り返った。

 今遠征には昨年7月に誕生した長女シャイちゃんを同伴。1回戦では67位のブロンツェッティ(イタリア)に勝利し、4大大会で22年1月の全豪オープン以来約2年4カ月ぶりの白星を挙げた。赤土コートで女王に善戦したことは、同会場で開催されるパリ五輪に向けても大きな意味を持つ。コートを去る時は大歓声を浴び「ポジティブなことがたくさんあった」と強調。確かな手応えを得て、出産から復帰後2度目の4大大会を終えた。


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