【玉ノ井親方の視点】横綱倒した大の里 高安に敗れる「まとも引いては絶対にダメ。体がまだ硬い」

[ 2024年5月13日 19:39 ]

大の里(右)は高安に押し出される(撮影・篠原岳夫)
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 大の里は腰の重い高安に一方的に押し出され、初日の横綱戦で勝った勢いに自らブレーキをかけてしまった。敗因は安易に引いてしまったことだ。

 立ち合いは、かち上げてからの右差し狙い。しかし右脇が空いて反対に差されてしまう。それでも右上手を引いて体勢を立て直そうとする。ところが、右で取ったまわしを切られると、自分から引いて相手を呼ぶ込む形になってしまった。

 土俵際で回り込む際に右足首まで捻り、二重に痛い黒星となってしまった。

 まだ2日目ということもあって体に硬さがあったのかもしれないが、それ以上に高安の腰の重さが光る一番だった。逆に大の里は腰が高かった。

 大の里は上手を取って相手の出足を止めた後に、ぐいぐい前に出ていくことができていれば良かった。そういう相撲を取れていたら、周囲に強くなったなと思わせることができた。しかし現状はまだそこまでいっていないということ。

 今日のようにまともに引いてしまう相撲は絶対に取ってはダメ。

 捻った右足首も、痛めた瞬間は体重がそこに乗っていたように見えた。影響が心配だ。(元大関・栃東)

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