昨年の学生横綱・草野が幕下付け出しで快勝デビュー「強くさせてくれる部屋」充実の稽古環境に感謝

[ 2024年5月13日 14:17 ]

大相撲夏場所2日目 ( 2024年5月13日    東京・両国国技館 )

<大相撲夏場所2日目>朝心誠(左)を攻める草野(撮影・松永 柊斗)
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 昨年の学生横綱で幕下最下位格付け出しの草野(22=伊勢ケ浜部屋)が西幕下60枚目の朝心誠(26=高砂部屋)を破ってデビュー戦を白星で飾った。

 立ち合い右カチ上げから突っ張って先手を取ると、右差し左上手を引いて力強く腕を返して相手の体を浮かせて寄り倒し。「前に出たのでよかった。突っ張ろうかと思ったけど右を差して自分の流れで取れた」。既に部屋の稽古で幕内力士に勝つこともあるという実力を存分に発揮した。

 初めて上がるプロの土俵。部屋の兄弟子で日大の先輩でもある休場中の幕内・尊富士と三段目・川副から所作のアドバイスを受けて臨み「いろいろ緊張しました。相撲は落ち着いて取れました」と初々しさも見せた。

 前日は、横綱・照ノ富士の付け人として場所入り。初土俵を踏むよりも前に横綱の付け人を務めるという異例の状況に「聞いてびっくりした。しっかり勉強しろよと言われました」と驚いていた。照ノ富士は2日目から休場となってしまったが、初土俵前に1日限りの貴重な経験となった。

 この日、勝って引き揚げた花道では、部屋の宮城野親方(元横綱・白鵬)から声を掛けられる場面も。部屋には伊勢ケ浜親方(元横綱・旭富士)も含め3人の横綱がおり「強くさせてくれる部屋。自分的にはめちゃくちゃいいのかな」と豪華な稽古環境に感謝した。

 ◇草野 直哉(くさの・なおや)2001年(平13)6月25日生まれ、熊本県宇土市出身の22歳。宇土少年相撲クラブで5歳の頃から相撲を始め、宇土市立鶴城中3年時に全中優勝(中学横綱)。文徳高2年時に全国高校選抜大会準優勝。3年時に全国高校総体準優勝、世界ジュニア選手権団体優勝。日大1年時に全国学生体重別大会無差別級準優勝。2年時に全国学生体重別大会無差別級優勝、全国学生選手権3位。3年時に東日本学生選手権優勝、全国学生体重別大会無差別級優勝。4年時に全国選抜大学社会人対抗九州大会優勝、全日本体重別(世界選手権代表選考会)重量級優勝、全国大学実業団対抗和歌山大会優勝、アジア選手権重量級優勝、世界選手権重量級優勝、国体準優勝、全国学生選手権優勝(学生横綱)、全日本選手権3位。1メートル84、150キロ。

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