【勧進相撲】琴ノ若、祖父・琴桜が締めた化粧まわしで土俵入り「不思議な感覚」歴史の重みに感慨

[ 2024年4月16日 18:00 ]

<能登半島地震復興支援勧進大相撲>祖父の琴桜の化粧まわしをつけて土俵入りに臨む琴ノ若(中)。左は豊昇龍、右は若元春(撮影・郡司 修)
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 能登半島地震復興支援勧進大相撲が16日、東京・両国国技館で行われた。勧進相撲は戦国時代や江戸時代に盛んに行われ、寺社、仏閣などの造営や修復のための費用を捻出するため開催された興行。1962年10月の四天王寺復興勧進大相撲(大阪府立体育館)以来、62年ぶりの開催となった。入場料は全額、被災地支援の義援金として寄付される。

 大関・琴ノ若(26=佐渡ケ嶽部屋)はこの日、祖父で先代師匠の元横綱・琴桜が現役時代に使用していた化粧まわしを締めて土俵入りを行った。「琴桜米子後援会」の文字が入っており、水色にグレーがかった年期を感じる色。夏場所(5月12日初日、東京・両国国技館)から「琴桜」を襲名する予定の26歳は、約60年前から存在する化粧まわしを締め「(自分より)倍も生きてますからね。不思議な感覚です。残っていることもすごい」としみじみ話した。

 前回の勧進相撲が行われた62年前、当時十両だった琴桜も参加していた。62年ぶり開催と、琴ノ若の琴桜襲名の時期が重なったため、父で師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇・初代琴ノ若)の勧めで着けることに。初場所で大関昇進が決まった際に、宮崎県にある先代おかみの実家に保管されていた物を部屋へ送ってもらっていたという。

 入門時の新序出世披露では父の化粧まわしを締め、大関に上がって琴桜襲名を前に祖父の化粧まわしも締めた。受け継いだ親子3代の歴史。「大関・琴桜」が正式に誕生する2週間前、歴史の重みを感じる1日となった。

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