最速新入幕の尊富士「いつか最高の景色を見てみたい」照ノ富士の優勝パレード旗手で誓った決意

[ 2024年2月26日 12:42 ]

最速新入幕を果たした伊勢ケ浜部屋の尊富士(撮影・前川 晋作)
Photo By スポニチ

 日本相撲協会は26日、大相撲春場所(3月10日初日、エディオンアリーナ大阪)の新番付を発表し、新入幕の尊富士(24=伊勢ケ浜部屋)が大阪市東成区の宿舎近くの東小橋会館で会見を行った。

 初土俵から所要9場所での新入幕は、付け出しを除けば常幸龍に並び1位タイとなるスピード記録。新十両から1場所での通過は、13年秋場所の遠藤以来7人目の快挙。記録ずくめの昇進に「ありがたいこと」としながらも「期待の声も大きいのでこれからが一番大事。記録で満足しているようでは先は見えない。これからいろんな挑戦が始まるので」と気を引き締めた。

 初場所は13勝を挙げて新十両優勝。部屋の横綱・照ノ富士(32)とアベック優勝を果たし、パレードでは旗手を務めた。「良いものを見せてもらったなと感謝しています。自分でもいつかこの舞台で、最高の景色を見てみたいなという思いになりました」。幕内優勝という大きな夢への思いを強めた。

 新入幕場所へ「ケガなく15日間取って2桁(勝利)を目標に、しっかり結果を残したい」と意気込んだ。兄弟子の翠富士と錦富士はともに新入幕で三賞を獲得。熱海富士が再入幕で優勝決定戦に進出したのも記憶に新しい。「伊勢ケ浜部屋の関取衆が三賞を獲っているので、そこは負けられないです」。身近な先輩たちを一つの目標に、大活躍を誓った。

 初土俵からここまでの通算成績は、付け出しを除く新入幕力士で最も黒星が少ない56勝8敗。さらに、後ろに下がって負けたことはまだ一度もないという。初めて上がる幕内の土俵を前に、角界の超新星は「常に自信は持っています」と強気で言い切った。昨年名古屋場所の伯桜鵬、先場所の大の里らに続く、将来有望な新入幕の快進撃が期待される。

 ◇尊富士 弥輝也(たけるふじ・みきや)本名=石岡弥輝也。1999年(平11)4月9日生まれ、青森県五所川原市出身の24歳。五所川原金木道場で幼少の頃に相撲を始め、つがる旭富士ジュニアクラブや中泊道場でも稽古に励んだ。つがる市立木造中3年時に全国都道府県中学生大会3位。鳥取城北高3年時に全国高校総体3位。日大2年時に全日本大学選抜金沢大会準優勝、全国学生体重別大会135キロ未満級準優勝。日大を卒業後、伊勢ケ浜部屋に入門。22年秋場所で初土俵。同年九州場所で序ノ口優勝。23年初場所で序二段優勝。24年初場所で新十両。同場所で十両優勝。1メートル84、143キロ。

続きを表示

「羽生結弦」特集記事

「テニス」特集記事

2024年2月26日のニュース