筋トレには3種類ある!自重、フリーウエイト、マシントレーニング

[ 2023年9月8日 09:00 ]

筋トレの種類として、大きく分けて3つあります。自重トレーニング、マシントレーニング、もうひとつはフリーウエイトです。それぞれ解説していきます。

自重トレーニングとは

自重トレーニングは、スクワットや腕立て伏せなど、筋トレマシンや道具を使わずに自分の身体の重みを利用して行うトレーニングです。

ワイドスクワットのポーズ(正面)

手軽にできますが、正しい姿勢やフォームの獲得が難しい一面もあります。

トレーニング例:スクワット、腕立て伏せ、クランチ、シットアップなど

自重トレーニングのメリット

自重トレーニングは道具がいらないため、筋トレ初心者でもハードルを低くしてトレーニングを行うことができる点が魅力です。

バーベルなど高重量を扱わないため、ケガや故障のリスクも比較的低く抑えられるでしょう。

自重トレーニングのデメリット

初心者であれば安全に筋肉を追い込めるものの、慣れてくると低負荷であるため筋肉への刺激が不足しやすいこと、また背中など鍛えにくい部位もある点が挙げられます。

フリーウエイトとは

フリーウエイトは、バーベルやダンベルといったエクササイズ器具を使い、自分でフォームを調整しながら行うトレーニングを指します。

バーベルスクワットのやり方 膝がつま先より前に出ないようにして、お尻をまっすぐ下げる

トレーニング例:デッドリフト、ベンチプレスなど

フリーウエイトのメリット

フリーウエイトには、マシントレーニングと比べてどのようなメリットがあるのでしょうか。

多くの筋肉を刺激できる

フリーウエイトは、マシントレーニングのように動作の軌道が固定されていません。そのため、動作中にメインとして力を発揮する筋肉だけでなく、姿勢を維持・安定させるための筋肉も稼働しなければならないのです。

ターゲットとしている筋肉だけでなく、関節まわりの小さな筋肉や腹筋群などもすべて動員させて行います。

バーベルとダンベルで全身のトレーニングができる

マシントレーニングの場合、ひとつの部位を鍛えるのにそれぞれ1台ずつのマシンが必要です。その点、フリーウエイトであればバーベルやダンベルがあるだけで、全身を鍛えることができます。

フォームや動作について知識がないとむずかしいといったデメリットもありますが、正しいやり方さえ知っていれば怖がることはありません。積極的にフリーウエイトへ挑戦しましょう。

フリーウエイトのデメリット

正しい知識が必要

フリーウエイトは自由度が高い反面、エクササイズの知識がなければ、目的とする部位をどうやって刺激したらいいのか分かりません。

また、エクササイズの方法を知っていたとしても、正しいフォームや注意点などを理解していないと、目的とする部分に刺激が入らなかったり、ケガをするリスクが高まってしまいます。

そのため、スポーツジム初心者にとっては取り組みにくく、敬遠されがちといえるでしょう。

バランスを崩しケガをするリスクも高い

姿勢を自分で保持する必要があるため、マシントレーニングに比べて、バランスを崩してケガをしてしまうリスクが高いといえます。

マシントレーニングとは

マシントレーニングは、筋トレマシンを使ったトレーニングを指します。マシンに体を固定した状態で決まった軌道を動かすため安定性が高く、初心者でも安全にエクササイズを行うことが可能です。

また、疲れてきてもマシンの軌道や重りの重さは変えられないので、刺激を逃がすことなく、最後まで目的の筋肉を刺激することが可能です。

バーベルを使ったバック・スクワット(横から見たフォーム)

トレーニング例:チェストプレス、レッグプレス、ショルダープレスなど

マシントレーニングのメリット

初心者でも安全に行うことができる

マシンは背もたれなどに体を固定した状態で行えるため安定性が高く、決まった軌道を動かすだけなので安全にエクササイズを行うことが可能です。

また、マシンごとに鍛えることができる筋肉が決まっているため、胸を鍛えたい場合はこのマシン、肩を鍛えたい場合はこのマシンというように、簡単にメニューを組むことができるでしょう。

マシントレーニングのデメリット

全身を鍛えるためには多くのマシンが必要

マシントレーニングは、スポーツジムなどの施設でなければ行えません。また、全身を鍛えたい場合はいくつものマシンが必要です。

マシンが充実していないジムの場合、思うようにトレーニングができないということもあります。

カラダを安定させる能力を養いにくい

マシンは安全性が高い反面、カラダを安定させるための筋肉に対しては刺激量が低下します。そのため、競技スポーツのフィジカルトレーニングとして取り入れる場合は、マシンよりもフリーウエイトが好まれることが多いようです。

フリーウエイトとマシントレーニング、どちらを先にやるべき?

フリーウエイトを先にやるべき

フリーウエイトは、トレーニングの序盤に行うことをオススメします。なぜなら、集中力があるときに取り組んだ方が、ケガのリスクが低いからです。

疲労の蓄積や集中力が落ちる後半では、姿勢を安定させて行えるマシントレーニングがよいでしょう。マシンは安全に限界まで刺激することができるので、最後の追い込みとして活用すると効果が高まります。

筋トレは「フリーウエイト」と「マシン」両方を取り入れよう

「フリーウエイト」と「マシン」は、どちらが優れているということはありません。両方を効果的に使うことで、刺激を高め効率をよくカラダ作りを行うことができるのです。

また、初心者だからマシンだけ行っていればいいという考え方はもったいないでしょう。ぜひ、フリーウエイトにもチャレンジしてみてください。

参考文献:荒川 裕志 (著), 石井 直方 (監修), 筋トレ 動き方・効かせ方パーフェクト事典, ナツメ社

[著者プロフィール]
和田拓巳(わだ・たくみ)
プロスポーツトレーナー歴16年。プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院での治療サポートの経験もあり、ケガの知識も豊富でリハビリ指導も行っている。​医療系・スポーツ系専門学校での講師や、健康・スポーツ・トレーニングに関する講演会・講習会の講師を務めること多数。テレビや雑誌においても出演・トレーニング監修を行う。運営協力メディア「#トレラブ(https://tr-lv.com/)」などで多くの執筆・監修を行い、健康・フィットネスに関する情報を発信している。日本トレーニング指導者協会 JATI-ATI
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<Text:和田拓巳/Edit:編集部>

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