稲見萌寧の地力 ハプニングにも負けず急造キャディーで首位発進、国内メジャー第2戦開幕

[ 2023年9月8日 04:30 ]

女子ゴルフツアー 日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯第1日 ( 2023年9月7日    長崎県 パサージュ琴海アイランドGC=6755ヤード、パー72 )

10番、ティーショットを放つ稲見(撮影・中村 達也)
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 国内メジャー今季第2戦が開幕し、21年大会覇者の稲見萌寧(24=Rakuten)が6バーディー、1ボギーの67で回り、西郷真央(21=島津製作所)、山内日菜子(27=ライク)とともに5アンダーの首位に立った。昨年8月のニトリ・レディース以来、約1年ぶりのツアー通算13勝目を狙う。1打差の4位には山下美夢有(22=加賀電子)ら6選手が続いた。

 いつも以上に感性が研ぎ澄まされていたはず。稲見は不規則な海風を計算し、起伏の激しいグリーンを1人で読んだ。24歳は自身で判断し、悩んだ時にキャディーに相談するタイプ。この日朝、その“相棒”が体調不良で不在となった。急きょバッグを託したのは、キャディー未経験の真栄城輝也トレーナー(37)。だからこそ、地力を証明する67での首位発進と言える。

 「最初はちょっと心細かったんですけど、前半の途中から少し落ち着きました。バーディーを取れる気配もないくらい難しいコースだと思ったけれど、スコア出るんだなって」

 出だしの10番でこの日唯一のボギーを叩いたが、すぐに11番でバウンスバック。圧巻は5つスコアを伸ばした後半だった。5番パー3で第1打をピン手前10センチに寄せ、6番パー4では第2打を1メートルにつけるなど3連続バーディーを奪う。「聞いたらプレッシャーになるかな」と真栄城氏に一度も相談することはなかったが、「初めてなのかなってくらい凄くよくやってくれた」と感謝を口にした。

 20~21年賞金女王は通算12勝を重ねているが、今季は未勝利。6月から柳橋章徳コーチ(38)に助言をもらい、これまでの「手と体を同調させてゆっくり」というスイングから「手首を柔らかめに使ってスピードアップ」に意識を変えた。その変化が結果に結びつき始めている。今大会単独27位以上で生涯獲得賞金は5億円の大台を突破し、21年に続く大会2勝目となれば史上9人目の快記録。「毎日上位で、優勝争いに加われるように頑張りたい」。今季初勝利を2度目の女子プロNo・1タイトルで飾る。

 ▼1位・山内日菜子 もともと風は嫌いじゃないというか、風を楽しみながらゴルフしていた。本当に気の抜けないホールがいっぱい。しっかりマネジメントを頑張りたい。(初優勝したアクサ・レディース以来の首位発進)

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