若元春 “吉兆”新関脇無傷の4連勝 70%以上が昇進!大関・横綱の道

[ 2023年5月18日 04:30 ]

大相撲夏場所4日目 ( 2023年5月17日    両国国技館 )

懸賞を受け取る若元春(撮影・久冨木 修)
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 新関脇の若元春が小結・琴ノ若との全勝対決を制した。小結で直近2場所合計20勝を挙げており、数字上では今場所13勝すれば大関昇進目安の33勝に到達する。初日から4連勝と好調ぶりを示し、大勝ちにも期待を持たせた。また、横綱・照ノ富士も4連勝と星を伸ばした。

 左を差した時の強さは既に大関級だ。押し込まれた若元春は得意の形をつくって攻め返し、右上手も引いて相手のすくい投げをこらえて押し出した。「心身ともに充実しているので前に出られた」。場所直前には4関脇が集結して内容の濃い申し合いを行うなど十分に稽古を重ねてきており、その成果が本場所で表れた。

 発奮材料も多い。元々は控えめな性格だが、一つ番付を上げたことで「恥ずかしい相撲は取れない」と地位に適した自覚が強まった。また、先場所まで7場所連続で関脇の座を守ってきた弟の若隆景が右膝の大ケガで長期離脱を余儀なくされていることもきっかけに。「弟が不在の間に番付を落とさないようにしたい」。兄として、部屋頭として、責任感は強いはずだ。

 新関脇場所の初日から4連勝以上は15年春場所の照ノ富士以来、1場所15日制が定着した1949年夏場所以降では15人目。過去14人のうち70%以上の10人がのちに横綱や大関に昇進しており“吉兆データ”と言える。成績次第では一気に新大関のチャンスも広がる今場所、霧馬山や大栄翔らとの昇進争いは「あまり考えないようにしている」という。無心で白星を積み重ねた先に、大きな夢が待っている。

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