小林エンジェリーナ優姫“女子バレー界のヌートバーになる”「同じようにみんなを盛り上げたい」

[ 2023年5月9日 04:42 ]

一礼して引き揚げる小林エンジェリーナ優姫(撮影・小海途 良幹)
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 バレーボール女子日本代表が8日、シーズン開幕を控えて都内で会見し、真鍋政義監督(59)と25選手が取材に応じた。米国と日本のハーフで初選出された小林エンジェリーナ優姫(23=ウィスコンシン大グリーンベイ校大学院1年)は「(選出に)びっくりしたけどラッキーな気持ち」と話した。

 元バスケットボール選手で日本でのプレー経験もある父・ジェフさんの影響で幼少期はバスケットボールに取り組んだが「フィジカルコンタクトが嫌」でやめた。高校1年時に1メートル96と長身だったため体育教師に勧められバレーボールを始めた。全米レベルの実績はなく大学院卒業でバレーボールをやめるつもりで就職活動も行っていた。

 しかし人生は思わぬ方向に進む。バスケットボール関係者から小林の情報を聞いた真鍋監督がプレー映像を確認して戦力になると判断。今年2月、若手の合宿に参加した小林を「日本代表に挑戦してくれ」と口説いた。

 4月下旬から代表に合流した小林は「日本はテンポが速いのでパニックになった」と戸惑いながら「高いところにタッチできるのでブロック、スパイクを任せられる選手になりたい」と意気込む。

 米国生まれの日本代表と言えばWBC侍ジャパンのヌートバー。「同じようにみんなを盛り上げたい」。9月にはパリ五輪予選(東京)に臨む火の鳥ニッポンへの貢献を誓った。(福永 稔彦)

 ≪課題サーブ強化へ特別チーム「タスクフォース」編成≫真鍋監督はサーブ強化の「タスクフォース」創設を明らかにした。「パリ五輪出場権やメダルを獲得するための最大の課題はサーブ。本格的に強化しないと目標達成できない」と力説。13人で構成された「特別チーム」にはコーチ陣やデータ分析チームだけでなく、12年ロンドン五輪銅メンバーの竹下佳江さん、中道瞳さん、荒木絵里香さん、大友愛さんのOG4人も名を連ねた。指揮官は「日本の英知を結集して全力で取り組みたい」と話した。

 ◇小林 エンジェリーナ 優姫(こばやし・えんじぇりーな・ゆき)1999年(平11)12月10日生まれ、米イリノイ州出身の23歳。米国人の父ジェフ・グロモスさんは2メートル3の長身で元バスケットボール選手。トヨタ自動車(現アルバルク東京)でもプレーした。母・亜美(つぐみ)さんは日本人。高校1年で本格的にバレーボールを始める。ノーザンイリノイ大からウィスコンシン大グリーンベイ校大学院に進学。今月卒業予定。ポジションはミドルブロッカー。1メートル96、80キロ。

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