阿部詩が圧巻V4 パリ五輪代表入り決定的 柔道世界選手権

[ 2023年5月9日 04:45 ]

柔道世界選手権第2日 ( 2023年5月8日    カタール・ドーハ )

女子52キロ級準々決勝でフランスのアマンディーヌ・ブシャール(左)を破り、健闘をたたえ合う阿部詩=ドーハ(共同)
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 男女2階級が行われ、女子52キロ級で東京五輪金メダルの阿部詩(パーク24)が、決勝で22年アジア女王のケルディヨロワ(ウズベキスタン)に寝技で一本勝ちし、2年連続4度目の優勝を果たした。この結果により、6月にも開かれる全日本柔道連盟の強化委員会で、24年パリ五輪の代表内定が決定的となった。

 2回戦から登場した阿部は、3回戦では上背のあるコシェル(スイス)を腰車で真上に一回転させる見事な一本勝ち。続く準々決勝では東京五輪銀メダルのブシャール(フランス)、準決勝は東京五輪48キロ級金メダルのクラスニチ(コソボ)と難敵が続いたが、いずれも本戦の4分以内に一本を奪う圧巻の内容。世界選手権では初出場だった18年以来、2度目となる5試合オール一本勝ちで頂点に立った。

 東京五輪後に両肩を手術。以前は稽古でもケガのリスクから思い切りできない状態だったが、誰もが認める練習の虫は十分な稽古を積むことで、力と自信を養った。「東京五輪が100%だとすると、今は120%くらいの位置にいるのではないか」。自己評価が間違いではないことを証明するように、世界のライバルをも次々に豪快に投げ切った。

 全柔連は3月に強化システムを改正。1番手の選手と2番手以下に明確な差が付いた場合、早ければ今年6月にも24年パリ五輪代表に内定することになっている。男女全14階級で、2番手以下との差が最も大きいと目されているのが阿部。今回の優勝でさらにリードを広げ、パリ行きを確実にした。

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