照ノ富士が元大関の正代&朝乃山と連続で11番「悪くない」踏み込み鋭く好感触 両膝手術後初の出稽古

[ 2023年4月26日 13:01 ]

時津風部屋に出稽古し、朝乃山(左)と三番稽古を行う照ノ富士(撮影・前川 晋作)
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 大相撲の横綱・照ノ富士(31=伊勢ケ浜部屋)が26日、東京都墨田区の時津風部屋で出稽古を行い、11番連続で相撲を取った。他の部屋に出向くのは、昨年10月に両膝を手術して以来初めてだった。

 この日は伊勢ケ浜部屋から来た照ノ富士、幕内・翠富士(26)、錦富士(26)、十両・熱海富士(20)の4関取を始め、小結・若元春(29=荒汐部屋)、再入幕が確実の元大関・朝乃山(29=高砂部屋)、幕内・阿炎(28=錣山部屋)、幕内・錦木(32=伊勢ノ海部屋)、幕内・北勝富士(30=八角部屋)の白まわし9人が集結。時津風部屋の幕内・正代(31)と、まだ黒まわしの新十両・時疾風(26)も含めた計11人もの関取による豪華な申し合い稽古が繰り広げられた。

 関取衆の申し合いが始まってから約30分たった頃、入念な準備運動を終えた照ノ富士が両肘と両膝にサポーターを巻いて土俵に入り、正代を指名した。「当たる感触を確かめたかった」と“お目当て”の相手と連続で4番。最初は右四つ左上手からじっくり攻めて寄り切り、2番目以降は同じ形から一気に前に出る速い攻めも見せた。

 続いて朝乃山を指名。互いにまわしを切る技術も見せながら右の相四つで力相撲を展開して照ノ富士の4勝2敗。一気に寄り切られた時には「お~強えぇ」と声を漏らす場面もあった。最後にもう一度正代を指名し、浅い両上手を引き付けて前に出て寄り切った。2人の元大関を相手に連続で11番。全て立ち合い鋭く踏み込んで得意の左上手が引けており、状態の良さを感じさせる内容だった。

 両膝のケガなどで4場所連続休場中で、夏場所(5月14日初日、東京・両国国技館)での復帰を目指して調整を進めている。久々の出稽古で充実の内容に「悪くないと思う」と好感触を得た。前に出る圧力のある2人と肌を合わせ「まだぶつかり足りない感じ。下がった時はダメだったからそれは戻しつつ」と課題も口にした。

 春巡業中、日を追うごとに「徐々によくなっている」と順調な回復ぶりを感じていた横綱は、夏場所へ向けた調整をこの日また一歩前進させた。完全復活の時は、着々と近づいている。

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2023年4月26日のニュース