【全国高校相撲選抜大会】和歌山商・西出大毅が優勝 1年生では花田秀虎以来5年ぶり 巨体を生かして前へ

[ 2023年3月19日 10:55 ]

個人戦決勝、埼玉栄の田崎正美(右)を突き出しで破った和歌山商の西出大毅(提供写真)
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 全国高等学校選抜相撲大会(新人選手権大会)が18日、高知市の高知県立春野総合運動公園相撲場で開幕し、大会1日目は団体予選と無差別級の個人戦が行われた。

 229人が参加した個人戦は、西出大毅(和歌山商1年)が決勝で田崎正美(埼玉栄2年)を破って頂点に立った。この大会で1年生が優勝するのは、和歌山商の先輩にあたる花田秀虎(のちのアマチュア横綱、現在はアメフトに転向)以来5年ぶりとなった。

 西出は大きな体を生かした相撲が持ち味。どっしりとした四つ相撲を武器に一昨年の中学横綱に輝くなど活躍してきたが、四つだけではなく突き押しの力強さも加わった。決勝は押し相撲の田崎を相手に突っ張りで応戦して突き出し。「体重を生かした前に出る力がついた」と自信を深め、相撲の幅を広げた。

 中学最後の大会となった昨年の白鵬杯で優勝してから1年経たないうちに、早くも高校日本一のタイトルを手にした。「取れるならすぐにでも取りたかった。ここからずっと取り続けられるような強さになりたいです」。今年と来年のインターハイも優勝して2年連続で高校横綱を獲得することを目標に定めた。

 斎藤忠剛(埼玉栄)も1年生ながら3位に入った。斎藤は大相撲の甲山親方(元幕内・大碇)の次男で、今場所序ノ口デビューの若碇(18)の弟。2学年上の兄より少し体が大きく、父譲りの激しい突っ張りで勝ち進んだ。準決勝は埼玉栄の先輩・田崎に敗れたが、全国大会初出場で強烈な印象を残した。


 ▽個人戦 5回戦
松田天(鳥取城北) 突き出し 浅瀬石光玖(青森・五所川原農林)
西出大毅(和歌山商業) 上手投げ 加藤梨生(石川・金沢市立工業)
今村圭吾(兵庫・報徳学園) 押し出し 阿部凌成(宮城・小牛田農林)
野田典雅(和歌山・箕島) 寄り切り 加賀谷琉(秋田・金足農業)
大手希星(熊本・文徳) 寄り切り ブヤントグトフ(高知・明徳義塾)
田崎正美(埼玉栄) 押し倒し 斉藤榛(千葉・拓大紅陵)
斎藤忠剛(埼玉栄) 押し出し 工藤佳太(岩手・平舘)
福原丈一朗(愛媛・南宇和) 寄り倒し デルゲルバト(神奈川・新名学園旭丘)

 ▽準々決勝
西出大毅 押し出し 松田天
野田典雅 上手投げ 今村圭吾
田崎正美 押し出し 大手希星
斎藤忠剛 押し倒し 福原丈一朗

 ▽準決勝
西出大毅 寄り切り 野田典雅
田崎正美 押し出し 斎藤忠剛

 ▽決勝
西出大毅 突き出し 田崎正美

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