アイルランド5年ぶりグランドスラムで今秋W杯へ弾み フランス2位、スコットランド3位

[ 2023年3月19日 10:30 ]

ラグビー欧州6カ国対抗シックス・ネーションズ最終節 ( 2023年3月18日 )

歓喜のセクストンらアイルランドフィフティーン(AP)
Photo By AP

 3試合が行われ、世界ランキング1位のアイルランドが地元ダブリンで同6位イングランドを29―16で下し、5戦全勝で5年ぶり4度目のグランドスラム(全勝優勝)を達成した。優勝は5年ぶり通算24度目、単独優勝は15度目(前身の5カ国対抗など含む)で、9月開幕のW杯フランス大会へ弾みをつけた。

 イングランドがSOファレルの2PGで前半16分までに6―0とリードも、アイルランドは同20分にSOセクストンがPGを決め、6カ国対抗歴代最多記録となる通算560得点目をマークして6―3。34分にはラインアウトを起点にフッカーのシーハンがトライを決め、10―6と逆転した。

 前半終了間際にはイングランドのFBスチュワードが頭部へのひじ打ちで一発退場。1人少ないイングランドは後半11分にPGで10―9と1点差としたものの、アイルランドは22分、ゴール前スクラムからの攻撃でCTBヘンショーが右中間へ飛び込み、17―9とリードを広げた。28分にはブラインドサイドを徹底的に攻め、シーハンが右隅へ2つめのトライを挙げて24―9。イングランドは33分にモールからフッカーのジョージが1トライを返し24―16としたが、36分にフランカーのウィリスが危険なプレーでイエローカード。アイルランドは直後の27分、途中出場のフッカー、ヘリングがトドメのトライを決めた。セクストンは6カ国対抗通算566得点として後半33分に交代した。

 両軍の対戦成績はイングランドの80勝52敗8分け。エディー・ジョーンズ前ヘッドコーチ(HC、現オーストラリア代表HC)を昨年12月に解任してスティーブ・ボーズウィック新HC(元日本代表FWコーチ)を迎えたイングランドは2勝3敗で4位に終わった。W杯では日本と同じ1次リーグD組に入る。

 パリ郊外サンドニでは世界ランク2位の前回王者フランスが地元で同9位ウェールズを41―28で破り、4勝1敗で2位となった。前半8分に相手CTBノースに先制トライを許したが、同10分にSOヌタマックの突破を起点にWTBプノーのトライで7―7の同点。FBラモスの2PGでリードを奪い、34分にはヌタマック―ラモス―SHデュポンの崩しでCTBダンティがトライを挙げると(20―7)、後半にも3トライを重ねた。フランスはウェールズ戦5連勝で通算成績は49勝51敗3分け。ウェールズは後半に3トライを返したものの及ばず、1勝4敗で5位だった。

 英エディンバラでは世界ランク5位のスコットランドが地元で同14位イタリアに26―14で勝ち、3勝2敗で3位を確保した。スコットランドはSOラッセルとFBホッグを欠いた布陣で臨み、19―14で迎えた試合終盤には自陣深くまで攻め込まれながらトライラインを死守。逆にゴール前から仕掛けてSOキングホーンがハットトリックとなる3トライ目をマークし、ボーナスポイントも獲得した。スコットランドはイタリア戦12連勝で通算成績は27勝8敗。イタリアは各試合で健闘したものの、5戦全敗の最下位に終わった。

 ◇最終順位
 (1)アイルランド 5勝(勝ち点27)
 (2)フランス 4勝1敗(勝ち点20)
 (3)スコットランド 3勝2敗(勝ち点15)
 (4)イングランド 2勝3敗(勝ち点10)
 (5)ウェールズ 1勝4敗(勝ち点6)
 (6)イタリア 5敗(勝ち点1)

続きを表示

2023年3月19日のニュース