青木瀬令奈が最大8打差を逆転V　大会新の通算17アンダーで通算4勝目「諦めずにやった結果」

女子ゴルフツアー　Tポイント×ENEOS最終日 （ 2023年3月19日    鹿児島県　鹿児島高牧CC＝6419ヤード、パー72 ）

＜TポイントxENEOSゴルフトーナメント・2日目＞8番、バディーパットを決め笑顔を見せる青木瀬令奈（撮影・中村　達也）
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　最終ラウンドが行われ、4打差2位から出た青木瀬令奈（30＝リシャール・ミル）が8バーディー、ボギーなしの64で逆転し、大会新記録となる通算17アンダーで今季初、ツアー通算4勝目を手にした。

　最終18番で1・5メートルのウイニングパットを沈めると、青木は軽やかに右手を挙げて観客の歓声に応えた。これで3日間54ホールボギーなし。しかも最終日に最大8打差をひっくり返す、鮮やかな逆転優勝だった。

　「諦めずにやった結果。最大の敵は自分自身と思っていた。自分自身と向き合うことを徹底してやれたので、最後までいいゴルフができたかな」

　勝負強さが光った。前半4番終了時点で上田に一時8打差をつけられるも、着実にバーディーを重ねた。後半に入ってギアを上げ、13番パー5で第3打をピンそば2メートルにつけてバーディーを奪って逆転に成功。15、16番でもスコアを伸ばし、一気に突き放した。

　昨季最終戦の翌々日、青木はすでに自主トレを始めていた。華やかな印象を与える選手だが、次の4勝目までは美容室もネイルサロンも断つと腹を決めた。髪も自分で切る。「苦しい選択を続けた方が成績が出るタイプ」と笑い、美容室に行くならその時間も勝つために使う――が信条。それほどストイックにゴルフと向き合ってきた。

　その成果が、開幕3戦目での勝利だ。過去3勝は全て6、7月に挙げたもの。「私自身、春先が凄く苦手だった。今年は特にトレーニングに力を入れて、開幕戦から凄くいい仕上がりでこの試合を迎えることができた」とうなずいた。そして「まだまだ優勝を重ねられるように頑張りたい」とも。青木は次なる5勝目へと視線を向けた。