ジャンボ弟子からまた新星!20歳の佐久間朱莉が暫定首位発進 大会タイ記録の10バーディー

[ 2023年3月10日 04:33 ]

女子ゴルフツアー 明治安田生命レディース第1日 ( 2023年3月9日    高知県 土佐CC=6228ヤード、パー72 )

2番、ティーショットを放つ佐久間朱莉(撮影・井垣 忠夫)
Photo By スポニチ

 ツアー本格参戦2年目の佐久間朱莉(20=大東建託)が10バーディー、1ボギーで14年の表純子に並ぶ大会記録となる63をマークし、9アンダーで暫定首位に立った。通算94勝を誇る尾崎将司(76)に師事する新星が、ツアー初優勝を狙う。1打差の暫定2位には64の三ケ島かな(26=ランテック)。大会は雷雲接近で中断となり、39人がホールアウトできずに順延となった。

 誰よりも、佐久間自身が驚いていた。ツアー自己ベストを3打も更新する63は、大会記録に並ぶビッグスコア。その裏には、師匠・尾崎からの一言があった。

 「自分でもビックリするくらいの良いゴルフ。ジャンボさんに気づかせていただいて感謝しています」

 開幕前の1月。「当たりが薄い」と、武器のショットで悩んでいた。千葉の練習場に出向いた際、尾崎に「縦振りだな」と指摘された。ここから横振りを意識し、好転のきっかけとなった。

 開幕戦で18位に入り、迎えた今大会。前半11番パー4で第2打を1メートルに寄せ、ここから10バーディーを重ねた。オフに調子が悪かったからこそ「こんなにいいスコアが出るとは」が偽らざる本音だ。

(悔しさバネに/) 埼玉出身の20歳は、中学3年で尾崎に弟子入り。初対面時は「“生意気だな。飛ばないのに何でフェードを打ってるんだ”と言われました」と振り返る。本格参戦1年目の昨季は初シードを獲得も、初優勝はつかめなかった。21年6月のプロテストでトップ合格を果たしただけに、「同期も年下も優勝していて、悔しい思いの方が大きかった」。今季に懸ける思いは強い。

 暫定ではあるが、各日の順位で首位に立つのは初めて。女子ツアーの“ジャンボ軍団”で原英、笹生、西郷に続く勝利に期待がかかる。開幕前には尾崎に「今季は初優勝できるように頑張ってきます」と宣言した。黙ってうなずいてくれた師匠に、結果で応えるつもりだ。

 ◇佐久間 朱莉(さくま・しゅり)2002年(平14)12月11日生まれ、埼玉県出身の20歳。3歳からゴルフを始める。17年日本女子オープンで尾崎将司のスタッフの目に留まり、中3時に「ジャンボ尾崎アカデミー」入り。21年6月のプロテストでトップ合格。同年11月の下部ツアー、京都レディースでプロ初優勝を果たす。本格参戦1年目の昨季はメルセデスランク33位で初シードを獲得した。趣味は映画観賞で好きな色は黄。1メートル55。

続きを表示

2023年3月10日のニュース