北米今年の難読ワードにNFLドルフィンズのQBの名前 「大谷ルール」も選出される

[ 2022年12月8日 09:07 ]

最も発音を誤って紹介されている名前の一つに挙げられたドルフィンズのQBタンゴバイローア(AP)
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 北米を拠点に放送メディアにリアルタイムのキャプションを提供している「キャプショニング・グルーブ社」が7日、「多くのアナウンサーやキャスターに誤った発音で紹介されている今年の名前、地名、固有名詞」を発表。オンラインの語学学習を手がけるバベル社の協力を得て2016年から発表しているもので、今年の“難読ワード”にはNFLドルフィンズのQBの名前や、大リーグ・エンゼルスに所属している大谷翔平(28)にまつわる用語などが選ばれた。

 今季ここまで8勝4敗と健闘しているNFLドルフィンズのQBは2020年のドラフト全体5番目に指名されたTua・Tagovailoa(24)だが、同選手はハワイ生まれでスペルのTaとgoの間に“見えないn”が存在。アクセントは「最初のa」と「最後のo」にあるため、ラストネームを日本語のカタカナで表すと、タゴバイロアではなく「タンゴバイローア(TUNG―o―vai―LOH―uh」となる。

 しかもファーストネームのTuaは略称で本当はTuanigamanuolepola(TOO―uh―ning―uh―mah―noo―oh―LEH―po―luh)。英語としてだけでなくカタカナで表記するのも大変で、略称のTua(トゥーア、トゥア、もしくはテュア)だけで紹介されている。

 AP通信によれば、大谷に関連する用語も米国内では「発音ミスが多い」と指摘されており、それが投手として降板したあとに指名代打として出場できるようになった「大谷ルール」。大谷の英語での発音は「oh―TAHN―ee」で、野球中継ではファーストネームの「ショーヘイ」や敬意をこめた「オオタニサン」として紹介されるケースが多いために“誤発音”は少ないが、「大谷ルール」となるとラストネームのみ。このとき、「オータニ」ではなく「オタニ」と発音するアナウンサーやキャスターが多く、それが“難読ワード”の仲間入りをする要因になったようだ。

 このほかキャプショング・グループ社はメキシコ・ユカタン半島の隕石クレーター「Chicxulub(発音記号に従うとチクスルーブもしくはチクシュルーブ)」、アイルランドの俳優「Domhnall・Gleeson(ドーナル・グリーソン)、カクテルの「negroni sbagliato(ネグローニ・スパリアート=日本ではズバリアート)」、ウクライナの都市「Zaporizhzhia(ザポリージャ)」を発音がよく間違われる一例として列挙。AP通信は「トゥーア・タンゴバイローアがザポリージャでネグローニ・スパリアートを飲み交わしながら、ドーナル・グリーソンにチクスルーブの重要性を説明している」を発音矯正の?例文としてこの記事に関する冒頭で記している。

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2022年12月8日のニュース