羽生結弦さん 来年2.26東京ドームでスケーター史上初単独公演!

[ 2022年12月6日 04:50 ]

「プロローグ」 ( 2022年12月5日    青森県八戸市・フラット八戸 )

<プロローグ八戸公演>春よ、来いを演じる羽生結弦選手(撮影・長久保 豊)
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 フィギュアスケート男子の五輪連覇者で、今年7月にプロ転向した羽生結弦さん(27)が5日、来年2月26日に東京ドームで単独公演を行うことを電撃発表した。この日は青森県八戸市のフラット八戸で単独アイスショー「プロローグ」の千秋楽を報道陣に公開し、プロ転向後初となる地元・東北での公演で10曲を披露。スケーターとして前人未到のチャレンジを通じ、表現の幅を広げていく。

 羽生さんが初の単独公演を走りきると、サプライズ発表が待っていた。終幕後、大型スクリーンに映し出されたのは、東京ドームでのワンマンショー「GIFT」の発表だった。「これからの物語を、プログラムたちを、贈り物を受け取りにきてください」とメッセージが流れると、3000人のファンから大歓声が湧き起こった。

 横浜、八戸での計5公演を走りきった「プロローグ」のコンセプトは文字通り「序章」。プロとしての本編は、5万5000人収容の東京ドームという巨大な舞台から始まる。関係者によると、東京ドームにスケートリンクを張ること自体が初めて。アマチュア時代も数々の偉業を成し遂げてきた羽生さんが、今度はプロスケーターとして“史上初”に挑戦することになる。

 制作総指揮は羽生さん自身。自身の半生とこれからの道のりを表現する物語がテーマとなる。羽生さんは「東京ドームも一人でやるつもりです」と言い切り「いろんなテクノロジーを使ったり、もっと何か演出として楽しめるような、物語を楽しめるようなものも、また新しい感覚で楽しんでいただけるような、ショーというより物語にしていきたい」と抱負を口にした。

 「プロローグ」開演前からプロジェクトは進んでいたと明かし、満を持しての発表。今回からタッグを組む演出家のMIKIKO氏の協力の下、自身が構成を練り、ナレーションも行うという。「普通のアイスショーとはまた違って、物語が主体としてあって、その中に僕のプログラムたちがいろんな意味を持ってそこに存在しているという、絵本のような物語を鑑賞しに来ているような、そんな感覚で見ていただけるスケートになっていると思う」と話した。

 千秋楽で全10曲を滑り終えた羽生さんは、万感の涙を流した。「また皆さんの前で滑ることができて、僕なんかの演技を待ってくださって、これ以上ないくらい報われています」。孤高の表現者として踏む次のステップは、やはり異次元のものとなる。

 ≪アイスショー「5万5000人収容」単独公演は世界でも異例≫3万7000人収容とされるさいたまスーパーアリーナや、1万7000人の横浜アリーナなどでのアイスショー公演は開催実績があるが、5万5000人収容の東京ドームでの単独公演は世界的に見ても異例。プロ野球以外の東京ドームでのスポーツイベントとしてはアメリカンフットボールやプロレスなどのほか、1988年にプロボクシング統一世界ヘビー級タイトルマッチのマイク・タイソンVSトニー・タッブス戦の開催が有名。また、01年から08年までスノーボードの祭典「エクストレイルジャム」も開催されていた。

 ≪Perfumeなど手掛けるMIKIKO氏が演出≫「GIFT」の演出は振付家のMIKIKO氏が担当する。「Perfume」やダンスグループ「ELEVENPLAY」などの、テクノロジーと身体表現を融合させた最新のライブ演出で知られ、「プロローグ」でも「いつか終わる夢」「春よ、来い」の2曲でタッグを組んだ。同氏は「新たな挑戦にお供させてもらうことを決めました。人生を懸けて戦ってきた彼自らが紡ぐ言葉たちを大切に受け止め、心を込めて演出します」とコメントした。なお「GIFT」のチケットなどの詳細は今後、発表される。

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