国枝慎吾 24年パリ五輪へ“楽しむ”38歳でも新たな気づきでまだまだ進化

[ 2022年12月6日 05:00 ]

表彰状を手に笑顔の(左から2人目から)馬場、国枝、北口。ミス日本グランプリの河野瑞夏さん(右端)とミス日本ミス着物の佐藤梨紗子さん(左端)=撮影・河野 光希
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 スポーツニッポンフォーラム制定「FOR ALL 2022」の表彰式が5日、東京都文京区の東京ドームホテルで開催された。グランプリにはゴルフの全米女子アマチュア選手権を制した馬場咲希(17=代々木高2年)、陸上世界選手権の女子やり投げで銅メダルを獲得した北口榛花(24=JAL)、車いすテニスで男子史上初の生涯ゴールデンスラムを達成した国枝慎吾(38=ユニクロ)、令和初の3冠王を史上最年少で達成したヤクルトの村上宗隆内野手(22)が選出された。グランプリ受賞者には副賞としてそれぞれ100万円が贈られた。

 17歳の馬場、24歳の北口とともに壇上に立った38歳の国枝は「おじさんがいていいのかな?と思ってしまうぐらいのキャリアを重ねてきた。そういう選手にもスポットライトを当てていただいてありがとうございます」と笑顔を見せた。

 7月のウィンブルドン選手権で優勝し、4大大会全てとパラリンピックを制する生涯ゴールデンスラムを達成した。金メダルを獲得した昨夏の東京パラ後は燃え尽き症候群に陥ったが、1月の全豪決勝で過去に打ったことのないレベルのスーパーショットを連発。「まだ新しい気づきがある」と、自身のショットを追求することをモチベーションにして快挙につなげた。

 22年を表す漢字には「楽」を選択。以前は競技の魅力を伝える使命感が強かったが、東京パラで結果を出したことで肩の荷が下りた。「今年は気持ちが楽になり、純粋にプレーを楽しめた」。最後のビッグタイトルとなるウィンブルドンを制したことで新たな目標設定は簡単ではないが、プレーをエンジョイしながら24年パリへの道筋を模索していく。(木本 新也)

 ◇国枝 慎吾(くにえだ・しんご)1984年(昭59)2月21日生まれ、東京都出身の38歳。麗沢高―麗沢大卒。9歳の時、脊髄腫瘍による下半身まひで車いす生活となり、11歳で車いすテニスを始める。4大大会はシングルス28勝、ダブルスを含めれば通算50勝を誇り、07年に史上初の年間グランドスラムを達成。パラリンピックのシングルスは08年北京、12年ロンドン、昨夏の東京で金メダル。身長1メートル73、右利き。

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