体操女子日本、パリ五輪切符お預け 目前で56年ぶりのメダル逃し7位も田中監督「大きな財産」

[ 2022年11月3日 04:33 ]

女子団体総合決勝で7位となり、肩を落とす日本。右端は深沢(共同)
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 体操世界選手権第4日の女子団体総合決勝が1日に英リバプールで行われ、宮田笙子(鯖江スクール)山田千遥(朝日生命ク)坂口彩夏(日体大)深沢こころ(筑波大)渡部葉月(中京ク)の日本は4種目合計156・964点で7位だった。24年パリ五輪の出場権獲得は、残り9枠を争う来年の大会に持ち越しとなった。

 予選5位の日本は3種目を終えて3位につけたが、最後の段違い平行棒で深沢に落下などのミスが重なり、56年ぶりのメダルを目前で逃した。米国が史上初の6連覇。2位英国、3位カナダまでが五輪出場を決めた。

 最終種目の段違い平行棒で、大トリは深沢。予選で13・500点だった主将が13・000点でも銅メダルが決まる場面で、悪夢が待っていた。ミスを重ね、9・400点の大乱調。快挙は逃したが、田中監督は「経験が少なかったチームにとって大きな財産」と5人全員初出場だったチームの健闘を称えた。

 原動力となったのが、最年少18歳の宮田だ。予選からDスコア(演技価値点)を上げた床運動でH難度「チュソビチナ」など跳躍技を雄大に成功。着地を完璧に止めた跳馬も14・400点で会場を沸かせ「自分の実力でここまで狙えるんだな」と自信を深めた。

 最終盤の失速を除けば、技の精度は世界に通用することを証明した。涙した深沢も「パワーアップして、この舞台でリベンジしたい」。来秋の次回大会(ベルギー)で悔しさを晴らす。

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2022年11月3日のニュース