斉藤立は無念の銀メダル 五輪2連覇王者の故・仁氏との父子2代制覇ならず 柔道世界選手権

[ 2022年10月12日 22:15 ]

柔道世界選手権第7日 ( 2022年10月12日    ウズベキスタン・タシケント )

斉藤立
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 男子100キロ超級で初出場の斉藤立(たつる、20=国士舘大)が決勝でアンディ・グランダ(キューバ)に指導3で反則負けし、準優勝に終わった。斉藤は五輪2連覇王者で男子日本代表監督、全日本柔道連盟強化委員長などを歴任した故・仁氏の次男。仁氏は83年大会の無差別級を制しており、日本勢初の父子2代制覇が掛かっていたが、力及ばなかった。

 1メートル91、170キロとワールドクラスの体格を持つ斉藤は、父直伝の体落としが得意技。国際大会ではまだ実績に乏しいためノーシードで、初戦の2回戦ではいきなり同4位で第2シードのユール・スパイカース(オランダ)と対戦した。しかし延長戦の末に大外刈りで一本勝ちを収めると、3回戦はホセ・ノバアルカンタラ(ドミニカ共和国)に内股で、準々決勝はヤキフ・ハモー(ウクライナ)に足車で一本勝ち。準決勝は世界ランキング1位のテムル・ラヒモフ(タジキスタン)を指導3の反則勝ちで破った。

 しかし決勝は昨年は1回戦敗退ながら東京五輪にも出場している30歳のベテランに、釣り手の左手を封じ込まれ、2つ持った瞬間に担ぎ技を仕掛けられるの繰り返し。互いに決め手を欠いた戦況が続いたが、打開策がない斉藤に延長2分24秒、3つめの指導が与えられ反則負け。快進撃を続けていたが、最後に世界の壁に跳ね返される結果となった。

 今年4月に体重無差別で争う全日本選手権で初優勝した後、「自分の全盛期はまだ。こんなところで喜んでいられない。パリ(五輪)にピークを持って行く」と語っていた斉藤。優勝は逃したものの20歳のホープは大きな可能性を示し、再び父子制覇の懸かるパリ五輪を目指す。

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