あわや不合格!?166センチの元学生横綱・川副圭太「落ちたかと思った」秋場所新弟子検査

[ 2022年8月24日 17:20 ]

新弟子検査を受検した川副圭太(日本相撲協会提供)
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 大相撲秋場所(9月11日初日、両国国技館)の新弟子検査が24日、東京・両国国技館で行われ、4人が受検した。昨年の学生横綱で日大を今春卒業した川副圭太(23=宮城野部屋)は1メートル66、110キロで体格基準(身長1メートル67、体重67キロ以上)には満たなかったが、幕下15枚目格付け出しの資格を有しているためパス。内臓検査の結果を待ち、初日に合格者が発表される。

 ドキドキの身長測定だった。測る直前「付け出しは身長体重関係ない」という係員の説明に対して、検査係を務めた親方衆から耳を疑う声が聞こえてきた。「付け出しでも身長が足りなかったらダメでしょ」「そんな決まりどこから出た?」。これまで幕下15枚目格付け出しで体格基準に満たなかった力士はおらず、初めての事例となる川副は大いに焦った。「やっとケガが治って入れると思ったのに…」。いざ測ると「1メートル66」。体格基準に1センチ足りず「落ちたのかと思った」。過去には爆羅騎(28=式秀部屋)など背伸びをして合格した例もあったが、「背伸びしようと思ったんですけど(親方衆の)視線が凄かったのでできなかったです」。ありのままの身長で計測された。

 正しくは当然、付け出し資格者の身長体重は不問。最後の最後に係員が「心配してましたよね?」と川副に声をかけ、正式な規則が明記された書物を見せて事なきを得た。規則について詳しくは知らなかったという1メートル66の学生横綱は「(体格基準による不合格が)ないっていうのは聞いてたんですけど…そのために付け出し取ったようなものなので」と苦笑いしながら振り返った。

 デビュー場所へ向けて既に関取衆とも申し合い稽古を行っている。プロとアマチュアの立ち合いの違いに苦労しながらも「しっかり当たれば全然通用するという自信はあります」ときっぱり。前日は高砂部屋へ出稽古に行き、秋場所での対戦が予想される朝乃山と対面した。「めちゃくちゃ大きかった。筋肉の鎧みたいな感じ。アマチュアの人も筋肉凄いけど、また違う大きさ」と元大関の肉体に驚嘆。稽古で相撲を取ることはなかったが、本場所での“決戦”を見据えて「ワクワクしています。胸を借りるつもりで、でも倒しに行きます」と気合を入れた。

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2022年8月24日のニュース