羽生結弦 感謝の舞い「全ての幸せを込めて」北京に別れ

[ 2022年2月21日 05:30 ]

北京五輪最終日・フィギュアスケート エキシビション ( 2022年2月20日    首都体育館 )

フィナーレでほほ笑む羽生(撮影・小海途 良幹)
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 万感の舞いで、北京のリンクに別れを告げた。フィギュアスケート男子4位の羽生結弦(27=ANA)が20日、首都体育館でのエキシビションに出演。名プログラムの「春よ、来い」で、会場をとりこにした。

 一つ一つの動作に全身全霊を込めた。トリプルアクセルを決め、大きな円を描くように片足で滑る「ハイドロブレーディング」では氷に顔を寄せた。「全ての思いを、全ての幸せを込めて」。9日に痛めた右足首は万全ではない。通常は1錠の痛み止めを6錠服用し「楽しさとアドレナリン」で耐えていた。フィナーレを終えると、会場に叫んだ。「ありがとうございました!シェシェ」。3度目の五輪が終わった。

 今大会は未知の大技に挑んだ。クワッドアクセル(4回転半)を公認大会で初認定させた。だが、努力が報われるとは限らない。「報われなかった今は報われなかった今で幸せ」。羽生はやり切ったからこそ、前を向く。

 3月に控える世界選手権(モンペリエ)について「足首はちゃんと休ませてあげようかな」と明かし「総合的に判断して決めたい」とした。今後についても熟考していくが「フィールドは問わない」と語りつつ「“やっぱ、羽生結弦のスケート好きだな”と思ってもらえる演技を続けたい」。夢の続きをまた描き、羽生は進む。

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2022年2月21日のニュース