羽生SP8位「氷に嫌われちゃった…」フリーで挽回へ4A挑む…「神のみぞ知る」世界へ
北京五輪第5日 フィギュアスケート男子SP ( 2022年2月8日 首都体育館 )
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フィギュアスケート男子ショートプログラム(SP)が行われ、94年ぶり3連覇を狙う羽生結弦(27=ANA)は95.15点で8位スタートとなった。冒頭の4回転サルコーの回転が抜けるミスで0点となり、SP1位だった過去2大会に続く好発進はならず。首位と18.82点の大差がついた。「天と地と」を舞う10日のフリーでは、最大の野望である世界初のクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)成功を目指す。
これは五輪の神様が与えた試練なのか。演技後の羽生は、悔しそうにミスの出たジャンプの踏み切り位置をのぞき込んだ。諦めがつかず、4方向へ礼をした後にもう一度、確認。「まじか」「はまった」とつぶやいた。過去2大会スタートダッシュを決めた王者が、8位での折り返し。フリー最終組となる6位以内を逃すのは、個人戦に限れば13年3月の世界選手権(SP9位)以来だった。
冒頭でアクシデントに見舞われた。予定していた4回転サルコーは、踏み切った後、体の回転をほどき、まさかの1回転。「完璧なフォームで完璧なタイミングでいったら、トージャンプの穴だった。頭が体のことを防衛してしまった」。19年世界選手権でも失敗が出た鬼門のジャンプ。当時は自らが直前の6分間練習で跳んだ跡にはまった。その反省を生かし、6分間練習で跳ぶ位置をずらしたが、それでも穴があった。出来栄え点を含めて13~14点台が見込める技がSPの必須要素を満たせずに0点。「嫌われることしたかなぁ。氷に嫌われちゃったな」と首をかしげた。
優雅に舞ったピアノ曲「序奏とロンド・カプリチオーソ」。1つのミスが際立つのは、他の要素が完璧だったから。4回転―3回転の連続トーループで出来栄え評価(GOE)で4.07点の加点がついた。連続ジャンプで4点台がつくのは羽生だけだった。スピン、ステップも当然のように最高レベル4でそろえ、後半のトリプルアクセルも完璧。1要素抜きでの95点という評価に「凄くありがたい。他の質が高くできたのは、自分を褒めたい」と話した。
準備に後悔はない。昨年12月の全日本選手権を終え「やれることは多分アクセルぐらい」と言った。超大技の4回転半を猛練習。SPも「凄く愛情を持って」滑ってきた。SP2日前の6日に北京入り。今大会が今季の国際大会初戦ではあったが、2日前の現地入りは短期集中のごく自然なルーティンだった。
現在の採点方式となった五輪での男子の逆転優勝は、SP2位から0.55点差をひっくり返したライサチェク(米国)のみ。3連覇に限れば厳しい戦いとなるが、最大の夢である大技4回転半を国際舞台で初投入するフリーが待つ。「(4回転半が)自分にとって難しいのは分かっている。全てに集中しないといけない。引き続き、全てのことに自分のベストを尽くしていきたい」。打ちのめされても、まだ、羽生が立ち上がる理由がある。
SP7位の17歳が銅メダルへと滑り込んだ12年世界選手権。SP5位から10.66点差の大逆転劇を演じた17年世界選手権。語り草となる五輪以外の伝説は、フリーから生まれた。次は五輪で新伝説を――。積み重ねた努力は、誰もが知っている。あとは「神のみぞ知る」。10日のフリーに全身全霊を注ぐ。
▽クワッドアクセル(4回転半) 6種類の4回転の中で唯一、成功者がいないジャンプ。国際スケート連盟が定める基礎点は最高の12.50点で、ルール改正により17~18年シーズンまでの15.00点から下がったが、ルッツの11.50点より1点高い。左足で前向きに踏み切るため、後ろ向きで踏み切る他のジャンプより半回転多い。羽生は昨年12月の全日本選手権のフリーで初めて試合で挑み、両足着氷で成功はならなかった。
《予定構成表の1番目に》10日の男子フリーのスタートリストが発表され、SP8位の羽生の予定構成表の1番目のジャンプに、クワッドアクセル(4回転半ジャンプ)を示す「4A」の文字が記された。4回転サルコーから続く3番目には3回転半―3回転ループを投入。昨年12月の全日本選手権では2回転トーループだった後半を3回転ループに変更して基礎点が上がった。
《過去2回1位から逃げ切り》羽生は連覇を達成した14年ソチ大会、18年平昌大会ともSP1位から逃げ切っており、逆転を狙うのは3度目の五輪で初めてになる。SPとフリーの2部構成になった92年アルベールビル大会以降8大会の男女シングルで、SP下位からの最大逆転は02年ソルトレークシティー大会女子のヒューズ(米国)で4位から。羽生自身は17年ヘルシンキ世界選手権で、SP1位と10.66点差の5位からフリーで当時の世界最高得点をマークして逆転優勝を飾っている。
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