“思い”だけでは務まらない組織委会長…橋本氏には先導する覚悟が必要

[ 2021年2月14日 05:45 ]

14年9月1日、右手の杖で体を支え、日本スケート連盟理事会の会場を後にする橋本聖子氏
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 東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(83)が辞任表明してから一夜明けた13日、後継候補は橋本聖子五輪相(56)でほぼ一本化された。組織委は透明性確保のために候補者検討委員会を設置、今週中にも新会長を決める構えだ。

 【スポニチ本紙・藤山健二編集委員の目】五輪相に就任する前に会った時、橋本氏は「(前回の)リオデジャネイロ五輪の開会式では聖火を見てこっそり泣いちゃった」と話し「東京ではひそかに全ての競技で必ず1つはメダルを獲りたいと思っているんです」と教えてくれた。五輪への思いは今でも健在だが、それだけで組織委会長が務まるほど甘くないことは、恐らく本人が一番よく分かっているはずだ。

 現役時代はスーパーヒロインだった橋本氏が初めて世間の逆風にさらされたのは、95年の政界転身の時だった。議員でありながら現役も続けたために政治、スポーツ界双方から猛烈な批判を浴びた。それでも現役時代を知る長老たちの後押しもあって政治家としては出世街道を歩んだが、幼い頃から絶対服従に近い環境で育ち、上下関係に厳しいスポーツ界に長年身を置いたためか、上からの指示には忠実に動くが、自らの意思で先頭に立って行動することは苦手のように私には見える。

 選手としては求道者そのもの。しかし素顔は冗談好きでついつい脱線してしまうような一面もあり、“キス事件”を引き起こしたのは周知の通り。新しい会長に求められるのは強力なリーダーシップとしたたかな交渉術であり、もし橋本氏が就任するのならば相当な覚悟を持って臨む必要がある。

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