美誠、ストレート負け…2戦連続4強も、得意のサーブ効かず

[ 2020年11月22日 05:30 ]

卓球ITTFファイナル 第3日 ( 2020年11月21日    中国・鄭州 )

準決勝で厳しい表情を見せる伊藤美誠(共同)
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 日本勢で唯一残っていた東京五輪女子代表で世界2位の伊藤美誠(20=スターツ)は、準決勝で同5位の王曼イク(オウバンイク、21=中国)にストレート負けした。得意のサーブが効かず圧倒された。3位決定戦はなく、これで終戦。8カ月ぶりの国際大会となった中国遠征2戦は、3位と4強という結果に終わった。

 伊藤が完膚なきまでに叩きのめされた。世界5位の王曼イクには前回対戦した19年スウェーデン・オープンで勝ったとはいえ、通算2勝8敗。分の悪さがモロに出た。

 得意のサーブが効かなかった。2ゲームを失って迎えた第3ゲーム、3―1の場面。サーブレシーブで強烈なスピンをかけられ、空振りした。続くサーブはコースを読まれて強打で返され、簡単に追いつかれた。多彩なサーブで崩す形が通用しなかった。

 ミスも多く、イライラが何度も顔に出た。そのたびに自分をなだめた。昨年までは「試合で思うようにできない自分を許せず、自分と戦っていた。完璧を求めすぎていた」。コロナ禍で国際大会が中断した8カ月は“脱完璧主義”で練習をしたが、準決勝は切り替えるタイミングもないまま圧倒された。

 遠征中の10月21日に20歳になった。出発前は「中国でいい試合をして日本で乾杯したい」と祝杯を誓っていた。W杯に続く2戦連続4強は立派だが五輪で金を目指す伊藤には不満だったかもしれない。

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2020年11月22日のニュース