正代、三役以上で唯一の3連勝!超ネガティブ男が“変心”混戦場所の主役になる

[ 2020年9月16日 05:30 ]

大相撲秋場所3日目 ( 2020年9月15日    両国国技館 )

遠藤を押し出しで破った正代(中)(撮影・西海健太郎)
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 関脇・正代が小結・遠藤を押し出し、三役以上の力士では唯一の3連勝となった。かつて超弱気発言で“ネガティブ”と呼ばれた男は、今年2度の優勝争いを経て頼もしさを増している。平幕の全勝は妙義龍、霧馬山、阿武咲、千代大龍、翔猿の5人となっている。

 相撲巧者の難敵を一蹴した。正代は立ち合いで右をねじ込み、遠藤の左巻き替えに合わせ一気に攻め込んだ。最後はおなかを突き出し、両手で胸を突いて土俵下に吹っ飛ばした。

 「中に入れなかったけど、そんなに(いつも)自分の相撲を取れるわけじゃない。巻き替えられて、すぐに足が出たのが良かった」

 両横綱が初日から休場し、混戦が予想された今場所。3日目で早くも三役以上の勝ちっ放しは自身1人だけ。「まだ序盤なので。後半なら意識するけど。自分のペースで相撲を取っていけたら」と落ち着いて話した。

 かつてはネガティブ思考のレッテルを貼られていた。15年の新十両会見では対戦したい力士を尋ねられ「できれば誰とも当たりたくない」と超弱気発言。同席した師匠の時津風親方(元幕内・時津海)に「酒でも飲んで行け!」と尻を叩かれた逸話もある。だが今年は初場所、関脇だった7月場所で終盤まで優勝を争った。5月ごろから筋力トレーニングで主に下半身を鍛え、課題だった立ち合いの圧力を改善。心身ともに充実している。場所前に掲げた目標は第一に勝ち越しとしながら「優勝はしたいですよね」とも付け加えた。ネガティブ返上、本気で賜杯を狙っている。

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