NFLで「黒人国歌」を斉唱 人種差別に抗議するムーブメントの一環

[ 2020年7月3日 11:31 ]

最初に「黒人国歌」が流れるチーフスの本拠地、ミズーリ州カンザスシティーのアローヘッド・スタジアム(AP)
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 9月に開幕するNFLが「黒人国歌」と呼ばれる「Lift Ev’ry(Every) Voice And Sing」を試合前のセレモニーで米国国歌「星条旗」の前に斉唱することになった。一連の黒人への人種差別問題に対するリーグとしてのアクションで、AP通信によれば、対象は9月10日のチーフス対テキサンズ(ミズーリ州カンザスシティー)の開幕カードを含む第1週における全試合。現在、リーグと選手会で最後の調整が行われているが、今季は全選手のヘルメットに警官の暴力によって死に至った黒人男性の名前も記される。

 「みんなで高らかに声をあげて歌おう」という意味の「Lift Every Voice and Sing」は1900年にジェームズ・ウェルトン・ジョンソンが第16代リンカーン大統領の誕生日のために捧げた「詩」で、1905年に弟のジョン・ロザモンド・ジョンソンがメロディーをつけた楽曲。その後「黒人の国歌」として定着し、多くのアーティストがカバーしている。

 歌詞の冒頭は「みんなで高らかに声をあげて歌おう。大地と天が鳴り響くまで。自由のハーモニーを鳴り響かせよう。空に聞こえるまで…」といった内容。7月30日にシーズンを再開させるNBAもコートに「Black Lives Matter(黒人の命も大切だ」のフレーズをペイントする予定で、今季はスポーツ界全体で人種差別に抗議するムーブメントが沸き起こりそうだ。

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2020年7月3日のニュース