古江彩佳 “ミレニアム世代”随一の実力者、夢へのアプローチ一歩ずつ──次はプロ1勝

[ 2020年6月13日 05:30 ]

女子ゴルフ 開幕を待つルーキーたち(10)

将来の夢を書き込んだマグカップを手にする古江(本人提供)
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 昨年10月中旬の富士通レディースで、史上7人目のアマチュア優勝。同月下旬にプロ宣言を行い、賞金が加算されるプロ転向後4試合で、いきなり2073万円を稼いだルーキーがいる。兵庫出身の古江彩佳(20=フリー)。「来年のためにも楽しめたらいいなっていう4試合だったので、賞金を稼ぐのは頭に全然なくて」と謙虚に振り返る。

 88年のツアー制度施行後、アマチュア優勝を果たした日本人は古江のほかには宮里藍、勝みなみ、畑岡奈紗の3人だけ。直後にプロ転向しなかった勝を除けば、宮里は転向後3試合で獲得賞金は約106万円、畑岡は1試合73万円だった。女子ゴルフ界を代表する2人に引けを取らない実績を残し、本格参戦1年目を迎える。

 プロとしての目標は賞金女王。そのための課題は「アプローチ技術」と明確だ。昨年プロアマで同組で回ったJLPGAの小林浩美会長から、「1本でどうバリエーションを増やすか」と助言をもらった。その言葉を胸に、4種類のアプローチを習得すべく取り組んできた。プロでの出場は規定に満たない4試合だが、昨季のフェアウエーキープ率80・2198%は1位の数字。得意の1Wに加え、ショートゲームに磨きがかかれば目標に近づくことができる。

 小学6年生の頃に作ったマグカップに、将来の夢を書き込んだ。「プロになる」「優勝をする」「賞金女王になる」「日本一」「世界一」。久しぶりにカップを見ると使ってもいないのに「プロになる」という文字だけが消えていたという。「面白いですよね」。すでに1勝している20歳にとって、次はプロ初勝利ということか。“ミレニアム世代”随一の実力者の夢は広がる。

 ◆古江 彩佳(ふるえ・あやか)2000年(平12)5月27日生まれ、神戸市出身の20歳。3歳からゴルフを始め、兵庫・滝川二高2年時に全日本大学・高等学校ゴルフ選手権優勝。昨年10月の富士通レディースで史上7人目のアマチュア優勝を果たした。プロ転向後はメジャーのツアー選手権リコー杯2位など4戦中トップ5入り2度。浜崎あゆみの大ファンで獲得賞金のご褒美にグッズを“大人買い”した。名前の由来は「鮮やかに賢く育ってほしい」。1メートル53、54キロ。血液型O。

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