NFLの元MVP ブレット・ファーブ氏が疑惑の収入を返納 非営利団体からの110万ドル

[ 2020年5月7日 12:19 ]

1997年、パッカーズ時代のファーブ氏(AP)
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 NFLのパッカーズでスーパーボウルを制し(1997年)、1995年から3季連続でシーズンMVPに選出されたブレット・ファーブ氏(50)が、出席していないイベントでの講演料として自身の慈善団体に振り込まれていた計110万ドル(約1億2000万円)を、居住しているミシシッピ州の監査当局に返納。AP通信によれば7日に50万ドルが振り込まれ、来月以降に残りの60万ドルを納めるとしている。

 この110万ドルは教育関連の非営利団体が「イベント(計3回)での講演料」として、2017年12月(50万ドル)と2018年6月(60万ドル)にファーブ氏の慈善団体に支払ったものだが、ミシシッピ州の監査当局は同氏が講演を行ったという実態はないと指摘。この非営利団体は理事を含む6人が横領容疑で起訴されており、監査の段階でファーブ氏の慈善団体への振り込みが確認されていた。

 しかもこの110万ドルは貧困家庭を一時的に援助するための原資。ミシシッピ州の当局は「ファーブ氏が自身の慈善団体に110万ドルが支払われていた事実を知っていた形跡はない」として罪には問わない方針だが、責任を感じたファーブ氏は指摘された“疑惑の収入”を全額、返納することに踏み切った。

 ファーブ氏は南ミシシッピ大から1991年のドラフト2巡目(全体33番目)に指名されてファルコンズに入団。翌92シーズンにパッカーズに移籍して自身の黄金時代を築いた。その後、ジェッツやバイキングでもプレーして2010年シーズンを最後に引退。2016年に殿堂入りを果たしていた。

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