ジョセフジャパン躍進 スーパーラグビー参戦でフィジカル強化成功

[ 2019年10月25日 09:30 ]

ONE TEAMの4年間(4)

スーパーラグビーの参戦はリーチら代表選手のスキル向上につながった
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 ジョセフジャパン躍進の一翼を担ったのが、16年からのスーパーラグビー(SR)参戦だ。「世界最高峰」と形容される国際リーグにサンウルブズとして参戦し、ニュージーランド、オーストラリア、南アフリカ、アルゼンチンの南半球4カ国を拠点とするクラブと試合を重ねた。

 前回大会まではトップリーグのシーズン終了後、春シーズンはアジア地域の大会に出場し、韓国、香港などと対戦していたが、結果は圧勝ばかりで強化につながっているとは言い難かった。一方のSRは各国代表選手が軒並み出そろい、テストマッチよりもスリリングなゲームが展開される。サンウルブズは過去4シーズンで計8勝と歯がゆい成績が続いたものの、実際に参戦した選手の誰もが「サンウルブズは代表強化に必要」と口をそろえるほど、参戦効果はてきめんだった。

 W杯イヤーの今年は、日本協会が「プロテクト枠」を設け、代表候補選手が1月のカップ戦に出場しないように各トップリーグチームに要請した。リーチが「ラグビーを始めて、こんなに休んだのは初めて」と振り返るほど十分な休養を与えられた選手は、2月4日から合宿を開始。土台、基本、応用と段階を踏んだトレーニングは、ほとんどの選手がフィットネスやウエート測定値の自己記録を更新し、W杯本番でもオフロードパスを駆使したトライが生まれるなど、目に見える成果となって結実した。

 当初、春シーズンはサンウルブズに代表選手を送り込んで実戦感覚を養う予定だったが、昨冬にジョセフ・ヘッドコーチがSRの2軍チームとの連戦を提案。主力の多くは「ウルフパック」として力の劣る相手と試合を重ね、フィジカルやスキルの確認の場として利用できたのも大きかった。(特別取材班)

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2019年10月25日のニュース