女子・中国選抜、無傷3連勝で初V王手 WTB尾崎夏鈴が復帰戦で快足トライ

[ 2019年8月3日 18:40 ]

<中国選抜・東海選抜>前半9分に相手DFを振り切って先制トライを決める中国選抜のSH北岡奈央(島根・石見智翠館2年)
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 ラグビーの「KOBELCO CUP2019」は3日、長野県上田市の菅平高原ソニアパークで第9回全国高等学校女子合同チーム大会のリーグ戦6試合を行った。島根・石見智翠館の主力で構成する中国選抜は関東選抜を12―5、東海選抜を20―0で下し、近畿選抜を25―0で退けた前日2日の初戦から無傷の3連勝。今大会初優勝に王手を掛けた。大会最終日の4日は同所で女子リーグ戦の残り試合と第15回全国高等学校合同チーム大会の男子U17、同U18の決勝リーグを行う。

 石見智翠館自慢のFW陣が強い当たりで基点をつくり、ボールを左右に散らしていく。関東選抜戦の前半6分には左膝の故障で昨秋から長く戦列を離れていた17年7人制ユース日本代表のWTB尾崎夏鈴(3年)が快足を生かし、自ら復帰戦を祝うトライを挙げた。

 「ずっとリハビリを続けてきた尾崎も間に合いました。ウチは7人制より15人制の方がいい。ピッチに入ってる人数が多くなるとその分、一体感も出てくるんです。ここではまだトップを取れてないんで今年は」

 磯谷竜也監督の声にも自然と力が入る。3戦目の東海選抜戦ではFW斎藤朱利(2年)、高佐有希(3年)らリザーブ陣が踏ん張り、連日の猛暑の中、チームに余力を残すことができたのも大きなアドバンテージだ。

 九州選抜の主力を構成する福岡レディースには今春のサニックス世界ユース(7人制)決勝で苦杯を喫した。前半を5―10で折り返しながら10―22と逆転を許した。

 無傷の3連勝にも試合後「もっと外から攻撃ができたら簡単にトライを取れてたと思います」とまず課題を口にしたフランカー・長利奈々主将(3年)。慢心はない。「いつも通りプレーするだけです」。自信を持って昨夏の女王に挑む。

 <九州選抜>3連勝の中国選抜に対して大会連覇を目指す九州選抜は2勝1分け。いまだ無失点という鉄壁の守りが最大の武器だ。当たりの強い中国選抜のFW陣に対してNo・8三原倫主将(福岡・筑紫3年)は5―5で引き分けた昨夏の中国選抜戦を思い出しながら「去年も止めてますから大丈夫です」と自信満々。自チームの筑紫では普段から男子チームに交じってコンタクト練習を繰り返している。決して当たり負けはしない。

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2019年8月3日のニュース